「一刻も早く終息して」

新型コロナウイルスが終息して、多くの出身者が集うことを願う!=昨年2月に土濱笑店で

東京の出身者、商売に奮闘
先行き見えず苦しさ

 【東京】新型コロナコロナウイルスの感染者数が東京で1千人を超え(6日現在)、ますます「夜の街」への出入り自粛が声高になってきた。人通りが途絶える繁華街の模様が報道される一方、商売に奮闘する人たちもいる。7日には緊急事態宣言がされたが、奄美出身者たちの心のよりどころともなっている、料理店の状況を聞いてみた。

 「ランチの時間を30分長くしても三分の一、夜も通常の三分の一という印象。こんな状況ですのでしょうがないですね」と話すのは、渋谷区の「土濱笑店(つちはましょうてん)」。騒動以来、「来客者の席を離し、取りばしを通常より多く用意して、感染予防に努めています」(土濱あかねさん)という。

 また、台東区で元力士の松山晃久さんが店を構える「かんもうれ」は、「明らかに半分以下に減っていますね。コロナ対策ですか?満席にしないようにしています。もっとも、今はいっぱいにはなりませんがね」と自嘲気味だ。同店は、シマ唄のライブも行うが「2月に入ってから全くやっていません」とか。

 また、渋谷区の居酒屋「大吉」の店主・大吉平造さんは「常連客がほとんど来ていませんね。感覚としては四分の一になったかな。40年店をやっているが、こんなことは初めてだよ」と驚天動地といった様子。ただ「長年やって来たので、余力はあるからなんとかやっています」。来店者に応じて、閉店時間を早めたりする対応をしている。

 さらに中野区の「ほこらしゃ」も「消毒用アルコールを用意したり、お客さん同士の席を空けたりしています。ですが、自粛される方が多いようで、仕方ないですね」と、形屋篤子さんは話してくれた。

 依然として先行きが見えない苦しい状態だが、各店は「緊急事態宣言を受けて、今後を決める」、「一刻も早く終息してもらい、島出身者や常連に来てほしい」の思いで一致している。