家庭学習用タブレット自宅持ち帰り

新型コロナ禍の臨時休校対策で、家庭学習用タブレット端末を持ち帰った亀徳小6年生(同校提供)=24日、徳之島町

徳之島町小規模校 でICT活用
「学びの保障」手段に

【徳之島】徳之島町教育委員会は24日、新型コロナウイルス感染症の全国拡大に伴う緊急事態宣言を受けた臨時休校対策として、町内の小規模小学校児童らを対象に、各家庭へタブレット型パソコン端末を持ち帰らせて学習させる「学びの保障」取り組みの試行に入った。効果や課題を検証しながら準備を整え全校実施を目指すという。

 同町教委によると、町内小中では奄振補助事業やふるさと納税などを財源にICT(情報通信技術)を活用した教育の推進に力を入れている。現在、遠隔教育(テレビ会議システム)・デジタル教科書・タブレット・学習ドリルなどを活用。2019年度事業では、町内小の全8校にタブレット型パソコン端末を計125台を追加。学習ドリル・ソフトウエアの習熟を学校単位で取り組んできた。

 ちなみに同児童用端末の各校配置状況は、小規模校(児童数・手々小9人、山小10人、花徳小35人、母間小38人、尾母小9人)は1人1台ずつ。ほか、亀津小は64台、亀徳小29台、神之嶺小19台を配備して学年単位などで共用している。

 新型コロナ対策で同町は県内で唯一、今月27日~5月6日までの臨時休校措置を取った。土日を交え実質的な連休・休校前日となった24日、亀徳小(鎌田浩希校長、児童数131人)では、6年生全員(24人)に同端末を配布。戸惑いの中の臨時休校措置ながら、「6年生児童たちは各家庭でのタブレット学習を楽しみにしていました」と鎌田校長。

 同措置に、福宏人教育長は「本町としては、今回のタブレットの持ち帰り学習状況の成果や課題を検証して、休業(校)中の〝学びの保障〟の一つの手段として、全ての小学校で活用できるよう準備を進めたい」としている。