天城町の「あしながおじさん」

町内の「あしながおじさん」からのマスク5千枚を学校側に伝達した森田天城町長(右)ら=27日、同町町役場

「コロナに負けるな!」
学校などにがマスク5千枚

 【徳之島】「いつも笑顔をありがとう。コロナに負けるな!みんなで頑張ろう!」―。新型コロナウイルス感染予防のマスク不足が続く中、天城町役場には、「あしながおじさん」こと町民男性が、町内の全小中高校と医療・福祉施設用にとマスク(不織布製)を一挙5千枚寄せた。27日、森田弘光町長ら当局側が代理で2組の善意を伝達して感謝をアピールした。

 新型コロナウイルス感染症の拡大で世界的混乱が続く中、同町も侵入防止の水際対策、不要不急な外出の自粛による3密(密閉・密集・密接)回避の徹底などを懸命に呼び掛け、危機意識の高揚に努めている。その渦中の24日、町内在住の「あしながおじさん」が一挙5千枚のマスクを寄贈。さらに、同町浅間在住の元(はじめ)千枝子さん(74)も自宅に眠っていた120枚を寄せていた。

 伝達式は町役場(町長室)であった。樟南第二高校の牧園弘光校長や田川俊一天城町学校長代表らが参加。森田町長は「冬来たりなば春遠からじ。この困難に耐え忍んで乗り越えて春を待ち、みんなが頑張れる町に」。学校側は、児童生徒や施設利用者たちの感染防止による健康維持、安心安全の確保に活用したいなどお礼を述べた。

 思いやりのマスクは、町内の小中高計9校(分校含む)の児童生徒722人と教職員に1人3枚ずつを連休明けの来月7日に配布する予定。残りは医療・介護福祉施設などに届ける。

 同町ではほか、町職員労働組合が町内の介護・保健・医療施設へ、町学校給食センターの調理員たちが小中児童生徒用にそれぞれ布製マスクを手作りして贈るという。