オンライン研修で不安軽減

“3密”を避けオンライン講習を受ける事業所職員(13日、奄美市=提供写真)


研修中参加者が観覧していた画面(奄美大島介護事業所協白浜幸高副会長)。画像はユーチューブにアップされたもの(提供写真)

奄美大島介護事業所協 学びや情報共有深める
専門家講師、26事業所参加

 奄美大島介護事業所協議会(盛谷一郎会長、会員数=35法人、132施設・事業所)は13日、訪問職員(介護、ケアマネージャー)、通所職員へ向けてオンラインを使った研修会を開催した。講師として名瀬保健所の疾病対策担当の職員を招き、新型コロナウイルス感染対策への学びや情報共有を深めた。

 同協議会は今月1日に奄美市役所の関係課に新型コロナウイルスに対する情報提供のあり方などに関する要望書を提出した。その際に同市職員から専門的な情報は名瀬保健所の方が詳しいとの案内を受けた。㈱和月の統括マネージャーであり、オンライン研修会の企画を担当した同事業所協の白浜幸高副会長(49)は、その日のうちに保健所の疾病対策課へ連絡し現状を説明。事業所会員に向けてオンライン研修会の必要があると判断し、企画を考案。連休明け7日に参加者の募集をかけた。3日間の募集期間で26事業所、142人からの申し込みがあったという。

 当日は、▽感染症全般(結核、ノロウイルス、インフルエンザ、新型コロナウイルス)に対しての飛沫・接触・空気・経口感染対策の基本の講習▽新型コロナウイルスに関して保健所に寄せられている問い合わせ内容の説明(陽性者が出た場合の施設対応など)▽参加事業所へ事前に行ったアンケートの、講師への質問や困難事例などへの回答ーなどに沿って講習がなされた。

 参加者からは「(新型コロナウイルスに対して)少し気持ちが軽くなった」、「遠隔で26事業所142人が合同で参加できるなんて、ひょうたんから駒」などと感想が寄せられた。白浜副会長は「島内で感染者が発生した先月17日からさまざまな情報が飛び交い、介護従事者は利用者や自身の感染対策への不安や恐怖の中働いていた。今回のオンライン研修会により、必要以上の不安感を軽減できたのではないか。保健所との連携が深まったことにも意義があった」と話した。

 研修会は、ビデオ会議サービスを提供する米ズーム・コミュニケーションズのアプリ「ZOOM」を使用した。初めて同アプリを使用する参加者も多く、希望者を対象にオンライン会議の事前練習も行ったという。研修会の様子は録画され、研修後2日間、会員限定でユーチューブに公開された。