群島19年産キビ生産実績

8・9%増の36万7千㌧
与論のみ前年下回る

 県大島支庁農政普及課は、奄美群島の2019年産サトウキビ生産実績をまとめ公表した。台風や干ばつなどの災害もなかった関係で生産量は前年比8・9%増の36万7691㌧となり、前年実績を約3万㌧上回った。島別では微減ながら与論島のみ前年を下回った。

 栽培農家5352戸(前年比4・97%減)、収穫面積7043㌶(同2・84%減)となり、いずれも前期を下回った。10㌃当たり単収は5・221㌧となり、前年比12・09%増で単収が伸び、生産量の増加につながった。

 島別の生産量をみると、奄美大島2万5461㌧(単収4・496㌧)、喜界島7万8059㌧(同5・969㌧)、徳之島15万7773㌧(同4・958㌧)、沖永良部島8万3006㌧(同5・171㌧)、与論島2万3392㌧(同6・136㌧)。生産量の前年比では奄美大島8・82%増、喜界島26・53%増、徳之島7・59%増、沖永良部島1・80%増、与論島4・12%減。喜界島の伸びが目立つ。単収は与論島が最高で、奄美大島が最低だった。

 生産量を栽培型別でみると、夏・秋植が7万1364㌧(前年比39・1%増)春植5万6948㌧(同16・6%増)、株出23万9380㌧(同0・8%増)。いずれの栽培型も前年を上回り、なかでも夏・秋植が大きく伸びた。

 生産量の推移をみると、最低は2012年産の27万7515㌧で、翌年の13年産は31万8552㌧まで回復。14年産32万8654㌧、15年産37万9117㌧と伸び、16年産は47万7637㌧の豊作となった。17年産は41万1345㌧まで下降したが40万㌧台を維持したものの、台風被害が重なった18年産は大きく割り込み、33万7669㌧まで落ち込んだ。19年産は36万㌧まで回復した。5年後となる25年産の目標は、▽収穫面積=7601㌶▽生産量=43万6130㌧▽単収5・738㌧―を掲げている。

 大島支庁は「今後も国および県の各種事業を活用し、15年度に改定した『サトウキビ増産計画』に基づき、市町村、JA、製糖会社等と連携し、土づくりや病害虫防除、優良種苗の確保、作業受託組織の育成など、増産対策に取り組む」としている。