「菊次郎ミュージカル」始動

初稽古でテーマソング「風起こす人~KIKUJIRO~」を披露する松永太郎氏(右)。左側は出演応募者ら
 
 
松永氏来島、指導 小中高校生20人が出演応募
生誕160周年記念、来夏上演へ
龍郷町実行委

 

 龍郷町青少年ミュージカル実行委員会(実行委員長・碇山和宏教育長、事務局・町教育委員会内)主催の西郷菊次郎翁生誕160周年記念龍郷町青少年育成ミュージカル事業「菊次郎ミュージカル」の初稽古が5日、町生涯学習センターりゅうがく館で行われた。町内外の小中高校生合計20人が出演者に応募。脚本・演出・音楽制作を依頼した松永太郎氏(㈱ニライスタジオ代表取締役、鹿屋市)が来島し、指導した。今回は5~7日の3日間にわたって指導する。龍郷生まれで、数々の功績を残した西郷菊次郎翁(1861~1928年)=龍郷町名誉町民=の来年のミュージカル上演計画が始動した。

 当初計画では、4月中旬に初稽古が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で延期されていた。

 応募したのは、小学5年4人、同6年6人、中学2年4人、同3年2人、高校1年1人、高校2年3人。町内から18人、奄美市名瀬から中高校生2人が応募した。

 初稽古は、りゅうがく館多目的室であり、応募者が初めて顔合わせした。開会あいさつした碇山実行委員長は、菊次郎翁の足跡や功績紹介を交えながら「菊次郎翁は父親の西郷隆盛翁の『敬天愛人』の精神を受け継ぎ、実践した人。龍郷生まれであり、ぜひ誇りを持ってほしい。(ミュージカルを通じた)君たちの今後の活躍に期待している」と述べた。

 松永氏は「10年前にりゅうゆう館でミュージカル『ヒメとヒコ』を上演した。いつか龍郷町で青少年の舞台を作りたいと期待していた。ようやく実現に向けて動き出しうれしく思う」「台本を通して菊次郎さんのことを(心に)刻み込んでほしい」「ミュージカルは、体を使う。アスリートと同じように体力的にも強くなっていく。長い時間をかけて皆さんと一緒に作り上げていきたい。1人もいなくならず、みんなでゴールしよう」と呼び掛けた。

 松永氏は、菊次郎翁ゆかりの地である台湾訪問の経験などをイメージして作詞・作曲したテーマソング「風起こす人~KIKUJIRO~」をギターを弾きながら歌い、披露。

 続いて、テーマソングに合わせ、岩澤剣司さん(ニライスタジオ)が振り付けしたダンス映像を鑑賞した。

 この後、音楽室に移動。参加者はストレッチ、舞台に立つ姿勢、体幹トレーニングの指導を受けたほか、テーマソングを歌った。

 事務局によると、毎月第1週の金、土、日曜日の3日間、松永氏の指導を受ける。第4週の金曜日は出演者のみで自主稽古する。

 アドバイザーは、山田摩理子さんが務める。

 実行委事務局は「参加希望の学生は、相談してほしい」と呼び掛けている。事務局?0997―69―4532(町教委内、担当・重田さん、泉さん)。