将来を決める夏

高校のパンフレットを読み込む生徒ら

県内12高校など魅力アピール
金久中高校説明会

 奄美市名瀬の金久中学校(船倉文章校長)で18日・19日の2日間、3年生を対象として高校説明会が行われた。県内12の高校と自衛隊高等工科学校の教員が同校を訪れ、魅力をアピールした。生徒らと保護者らは各高校のパンフレットを手に熱心に説明に聞き入った。

 19日は3年生98人と保護者らが参加。樟南第二高校、鹿児島高校、奄美高校、大島北高校、大島高校、神村学園高等部の説明が行われた。

 天城町の樟南第二高校は普通科・商業化・工業科の3学科。体育の授業でスキューバダイビングが取り入れられていることなど、徳之島という環境を生かした独自の体験ができる。

 鹿児島市の鹿児島高校は英数科・普通科・情報ビジネス科の3学科。在学中に偏差値を10以上上げた生徒がいることなど、学習指導力の高さをアピール。文部科学省による私立高校授業料実質無償化の動きについても紹介し、公立校と変わらないコストで通えることを訴求した。

 奄美市名瀬の奄美高校は機械電気科・商業科・情報処理科・家政科・衛生看護科の5学科を擁する専門高校。専門分野を学びながら自由度の高い進路選択ができる。

 奄美市笠利町の大島北高校はカサリンチュや里アンナなどのアーティストを輩出した小規模校。普通科・情報処理科の2学科で、5年連続就職・進学率100%。聞き書きサークルやカヌー部などの部活動の実績についても触れた。

 奄美市名瀬の大島高校は文武両道・自治の校風。進学に向けて、勉学に集中できる環境が整っていることをアピール。アクティブラーニング(能動的な学び)が浸透しており、鹿児島大学のオンライン講義が受講できるなど、大学との連携も緊密。

 いちき串木野市の神村学園高等部は進学を目指す文理科・普通科のほか、調理科など5学科を擁する。長期留学制度や、看護科の5年一貫教育など独自のカリキュラムが特徴。学校独自の奨学金も充実している。

 2日間13校の説明を受けた3年生の中岡史恩(しおん)さんと柳真心(こころ)さんは、志望校は確定していないものの、良いと思う高校を見つけた様子。将来の夢は未定という中岡さんは「自分の夢を見つけて、それに向かって頑張っていきたい」と将来への期待を膨らませた。柳さんは「学力の問題で行きたい学校に進学できないとしたら悲しい。行きたいところに行けるよう、学力を上げていきたい」と受験に向けての決意を見せた。