第7回・2013年スペイン~アルハンブラ宮殿編~

グラナダ・アルハンブラへ

 セビージャの春祭りを体験した翌朝、一路南のグラナダへバスで向かう。目的はアルハンブラ宮殿だ。3時間ほど高速バスに揺られ、到着したグラナダは4月とは思えないほど暑かった。すでに初夏を思わせる。入場券を買う長い列に並んでいるだけで、日焼けをした。

 「アルハンブラの思い出」という有名なギター曲があるが、ヨーロッパのお城を想像していた私の考えは、打ち砕かれた。そこには、アラブの香りがする中東の城塞があった。

街に着き、ひとまず腹ごしらえ。レストランに入りカラコーレスを頼んだ。フラメンコの歌にも出てくるカラコーレスは、実はカタツムリのことで、歌には「カラコーレス売りの声が響く」とあるので、スペインの南部では定番メニューらしい。エスカルゴを想像していたら、とんでもなく、カタツムリだった。一口食べるのがやっと。当たり前だが、舌触りがもろカタツムリだった

気を取り直し、市内からバスに乗り、アルハンブラ宮殿に向かう。宮殿は丘の方にあった

アラヤネスのパティオ。水面にコマレス塔を映し出す「水鏡」

西側に位置するアルカサバ要塞、一番高いベラの塔。グラナダの街が一望できる

ここが入口だ。かつては住宅、官庁、軍隊、厩舎、モスク、学校、浴場、墓地、庭園といった様々な施設を備えていた。現代に残る大部分は、イベリア半島最後のイスラム王朝・ナスル朝の時代の建築とされ、初代ムハンマド1世が建築に着手し、その後のムスリム政権下で増築された。スルタン(王)の居所であるとともに、数千人が居住する城塞都市でもあった。夏、とても暑いと言われるグラナダの中でも涼しい場所に位置している。

木陰で休息を取る観光客たち

回廊から望む街の景色も素晴らしい

ライオン宮の中庭の噴水。ライオン宮の2階には男性は王しか入ることが許されない場所だったらしい。12頭のライオン像の口からは水が流れ、周りの部屋へ水が流れるようになっている

カルロス5世宮殿、外壁と内部は円形の中庭が広がる

リンダラハの中庭

二姉妹の間。モカラベスと呼ばれる鍾乳石飾りがレースのように緻密で美しい

諸王の間、屋根にアジアを感じるのは私だけだろうか

帰りの高速バスの車中から。遠くの雪山に夕日が赤く染まる。広大すぎる敷地に圧倒され、土の街の灌漑(かんがい)事業に圧倒された一日だった