オオキンケイギク駆除

漁管鈍集落港前の植え込みに繁殖するオオキンケイギクを駆除する参加者たち

集落の生態系守ろう
瀬戸内町管鈍集落 住民や職員

 瀬戸内町管鈍集落(昇豊次区長、11世帯20人)で26日、環境省指定の特定外来生物「オオキンケイギク」の駆除作業が同集落漁港前であった。集落の生態系を守ろうと住民と町教育委員会が協力して駆除。参加者らは、突然現れた植え込みに咲くオオキンケイギクを見分け、根っこから丁寧に引き抜いた。

 オオキンケイギクは5~7月にかけてコスモスに似た黄色い花を咲かせる北米原産の宿根草。放置しておくと瞬く間に繁殖し、在来種を覆って駆逐する恐れもある。

 同集落での自生は今回が初確認で、23日に発見。パトロール中の県自然保護推進員で外来種対策推進員の前田亜蘭さんが、道路上の植え込み約20㍍に渡って群れるオオキンケイギクを見つけて同教委に通報した。

 この日は、集落住民や同職員、前田さんなど11人が参加し、午前10時から緊急作業。参加者らは作業の説明を受けた後、種をこぼさないようハサミで慎重に種子を切り落としたり、クワで掘り起こして根元まで引き抜くなど、丁寧に駆除した。

 昇区長は「はじめは黄色い花が咲いているくらいにしか思わなかったが、外来種だと聞き驚いた」と述べ、「住民にも周知し、引き続き監視したい」と話した。

 この日は約1時間でごみ袋6袋の成果。町が引き取って焼却処分する。

 なお、オオキンケイギクは生命力が強く、十分な駆除にはある程度の知識も必要になる。同町教委社会教育課郷土館・文化財係の山元萌さんは「見つけた場合、まずは連絡を」と呼び掛けている。

 問い合わせは、同町教委電話0997―72―3799まで。