瀬戸内町嘉鉄小 郷土芸能の授業

里朋樹さん(右)から三味線の弾き方指導を受ける5年生3人

 

福本恒久さん(右)と一緒に「行きゅんにゃ加那」を唄う1~3年生児童ら

 

 

児童9人、シマ唄に親しむ
5年生は三味線指導受ける

 

 瀬戸内町立嘉鉄小学校(中島朋子校長、児童9人)は9日、郷土教育の一環で「シマ唄・三味線の授業」を行った。講師は若手唄者の里朋樹さん、嘉鉄出身の福本恒久さんが務めた。Iターンで転校してきた児童らは、全員で「行きゅんにゃ加那」「正月着物=ぎん=」を唄い、4月から三味線弾きに挑戦してきた5年生3人は、里さんから三味線の弾き方の基本から指導を受けた。児童は、奄美の郷土芸能であるシマ唄や三味線に親しむ時間を過ごした。

 同校によると、児童は1年生1人、2年生3人、3年生2人、5年生3人。昨年4月入学段階では4人だった児童数は、9人に増えた。5年生の森日向香さん、長新くん、長奏心くんの3人は「(4月以降)少しずつ三味線の練習をしてきた」という。加藤路子教諭が基本を中心に指導してきた。

 この日の「シマ唄・三味線の授業」はランチルームで行われた。最初に福本さんと里さんが「嘉鉄はやり節」を披露した後、9人全員で「行きゅんにゃ加那」を唄った。

 この後、5年生3人は隣の教室に移動し、里さんが▽三味線の持ち方▽(奄美三味線用の)竹製バチでの弾き方▽(弦を押さえる)手首と指の使い方―について実演を交えて丁寧に指導した。

 長新くん、長奏心くんは兄弟。「指の押さえ方が難しい」「音がうまく鳴らず、弾くところが難しい」とそれぞれ感想を話し、森さんは「思ったように音が出ない。指の押さえ方が難しく、指が痛かった」と話した。

 福本さんは、東京生活時代に自身がシマ唄を好きになった体験などを児童に語り、「家でも練習してほしい」と呼び掛けた。