与論で新たに6人計29人

新型コロナ
クラスター対策班が現地入り 感染経路など調査
18人県本土へ搬送

 県は25日、与論町で新型コロナウイルスの感染者が新たに6人確認されたと発表した。10代から60代の男女で、24日までに確認された感染者の職場の同僚や家族ら濃厚接触者。同町の感染者は計29人となった。県によると、29人のうち、18人が県本土に搬送され、うち14人が医療機関に入院、4人が宿泊施設で療養中。奄美大島の医療機関には6人が入院、与論島では5人が自宅療養などをしている。県の要請を受け、厚生労働省のクラスター(感染者集団)対策班が同日、同町入りし、同病院や町内での感染経路などを調査、クラスター発生の有無などを調べる。(9面に関連記事)

 県の発表によると、同町で新たに感染が確認されたのは、与論徳洲会病院の40代女性医療従事者1人と10代の男女2人、30代の男女2人、60代女性1人。

 与論徳洲会病院関係でこれまでに感染が確認されたのは計10人(職員3人、入院患者3人、退院患者4人)となっている。県によると、同病院の職員や入院患者ら約200人への検査を終えた。事務職の職員や入院患者の一部については結果待ちとなっている。

 10代男女2人と60代女性1人は24日に感染が確認された40代女性の親族で、4人は今月17日~22日にかけ県本土を訪れており、40代女性と接触のあった鹿児島市在住の70代女性の感染も確認された。

 この日、同町から海上保安庁の飛行機で県本土の医療機関などに搬送されたのは7人。このほか、24日に奄美大島に搬送された10人のうち、4人が海上自衛隊鹿屋航空基地所属のヘリコプター2機で、県本土の医療機関に移送された。

 同町では最初に感染が確認された看護師ら4人が、今月15日に町内の飲食店で会食していたことが分かっているが、この会食に参加していた県外からの来島者5人について、25日現在、感染の有無は確認できていないという。県は、5人が居住する地域の保健所などと連絡を取っており、引き続き確認作業を続けることにしている。

 県全体の感染者数は25日現在、計211人。うち、医療機関に54人が入院、宿泊施設への入所者は4人、自宅待機は5人となっている。