与論新型コロナ 県内クラスター4例目に

 

感染1人増え計52人
PCR検査700人以上

県は1日、与論町で新型コロナウイルスの感染者が新たに1人確認されたと発表した。60代男性で、同町の感染者は計52人となった。同町での一連の感染をクラスター(感染者集団)として正式に区分、同日までに確認された全員をクラスター感染として公表した。県内クラスターの4例目となった。同町でPCR検査を受けた人は、前日から50人以上増え、700人以上となった。

新たに感染が確認された60代男性は、これまでに確認されている感染者の知人。発熱などの症状はなく、自宅で待機している。同日、島外への搬送者はいなかった。

県内のクラスターは、与論島のほか、鹿児島市のショーパブや介護施設などで発生した3件を含め計4件。クラスター関連の感染者は全体で116人となっており、感染者全体の45%を占める。また、クラスターに占める同町の感染者数(52人)は44%となっている。

この日、同町での感染者が1人のみだったことについて、県は「全体として(感染者は)減少し落ち着いてきているが、収束に向かっている状況ではない」とし、今後もPCR検査など積極的な疫学調査を実施、感染源の封じ込めに努める姿勢を示した。

与論町の感染者(52人)のうち、県本土の医療機関に27人が入院、宿泊施設(県本土)の入所者は10人、奄美大島の医療機関に11人が入院、与論島で2人が入院、1人が自宅待機。退院が1人となっている。

県全体の感染者数は4人増えて計256人となった。重症者は3人。31日現在、医療機関に59人が入院、宿泊施設に16人が入所している。自宅待機は9人となっている。

◎一問一答
与論クラスター「少し落ち着き」

与論町における新型コロナウイルス感染拡大を受け、県くらし保健福祉部長の地頭所恵氏は1日、記者会見を行った。

―与論島クラスターの今後の広がりは。
「濃厚接触者の洗い出しを継続している。全体として少し落ち着いてきた傾向にある。しかしまだ終息していない。引き続き積極的な疫学調査を進めて感染者を把握する」

―与論島の自宅待機者は今後搬送されるのか。
「必要であれば入院、宿泊療養になる。島外搬送のことなど調整中」

―本人は自宅待機を希望か。
「そういうわけではない」

―与論島クラスター関連の52人の所在は。
「県本土での入院27人。宿泊療養者10人。奄美大島での入院が11人。与論島内での入院が2人。島内での自宅待機が1人。退院者が1人」

―与論島でのこれまでのPCR検査件数は。
「昨日(7月31日)までの時点で累計700件以上」

―本日(1日)陽性が発覚した人は職場関係での感染か。
「そうではない」