島料理店などが与論島へマスク2千枚を寄贈

「まさむぬ」では1月に平田まりなさんを迎え、オープン記念ライブを行った。左上が酒匂店長、右上が久留オーナー、右下がAMAMIパブリックリレーションズの原田尚樹取締役(東京奄美会青年部長)

東京与論会も支援へ動き

 【東京】新型コロナウイルスの集団感染に見舞われた与論島を守りたいと、東京にいる出身者らが、励ましや支援に動きだしている。一日の感染者数が過去最多を更新する環境下で、南の島へ思いをはせ奮闘している。

 医療機関が脆弱な南の島に降り掛かった緊急事態に腰を上げたのは、港区新橋で島料理「島の台所まさむぬ」などを運営する㈱HISABATAと、奄美関係のイベントなどを手掛けるAMAMIパブリックリレーションズ㈱。両社が合わせて2000枚のマスクをこのほど、与論町役場総務企画課に送った。

 「まさむぬ」のオーナー・久留誠史(たかし)さんと店長の酒匂(さこう)智弘さんは与論島出身で同級生。久留さんは「島の感染拡大を抑えるために何かできないかと思いました」。また、AMAMIパブリックリレーションズの原田尚樹取締役も「SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を見ていると奄美群島の方々が、大変心配している。少しでも役に立てれば」とマスク提供の経緯を語った。

 7月31日現在、与論町総務企画課ではマスクの到着を確認できていないという。ただ、「各地から続々と届けられ、マスクは足りてはいるが、災害の備蓄用にも活用できるので大変うれしい。消毒用アルコールと同様に、まだまだ送ってほしい。町民に何が足りていないかの情報収集をしているところです」(同課)としており、依然厳しい状況であることを説明した。

 ほかに、東京与論会や全国与論会が支援の動きを見せており、与論島を勇気づける活動はいっそうの広がりとなりそうだ。