全国規模で抗体検査

抗体検査キットを持つ新極真会緑健児代表

支部・道場へ2度の支援金も
新極真会

 【東京】新宿区に総本部事務局を置く、新極真会(NPO法人全世界空手道連盟)が新型コロナウイルス感染症の対策に乗り出した。業界初となる画期的な試みには、注目が集まっている。

 瀬戸内町出身の緑健児さんが代表を務める新極真会が、全国の58人の支部長と19人の道場長全員に抗体検査を8月上旬から実施している。こうした全国規模での試みは、格闘技界では初めてという。塩野義製薬が日本国内で研究用試薬として発売している、新型コロナウイルス抗体キットの販売店(プロルート丸光)を通じて購入、実施するもの。検査を行うことで各道場の感染状況の把握に努め検査で陽性者が出た場合PCR検査も実施する予定だという。

 新極真会は「感染症の対策への意識を高めることと、道場生および子どもを預ける親に安心感を届けることになると確信している」としている。また、79の支部道場には、最大20万円の支援金が既に2度送られている。

 奄美新聞連載「コロナ禍~奄美のために出来ること」でも「コロナを乗り越えたとき、新極真会の絆はさらに深まる」との確信を披露していた緑さん。「各支部・道場からの会費を免除、一人も道場を閉めることなく乗り切ってほしいので、国内の各支部・道場に支援金を送りました」と経緯を説明、「コロナ禍の中、多くの大会やイベントが延期、中止に追い込まれる中、確固不抜の精神でこの難局を乗り越えてゆきたい」と代表として力強いコメントを寄せている。