「夜の幻」サガリバナ ライトアップに美しく浮かぶ

ライトアップされたサガリバナ

工事関係者がライト設置
名瀬柳町

 奄美市名瀬柳町の交差点で、一夜だけ咲くといわれる「幻の花」サガリバナが満開を迎えている。樹木のある区画は工事現場となっており、工事関係者がライトアップを施した。甘い香りとともに、柔らかなライトの光に浮かび上がる幻想的な花の姿を楽しむことができる。

 サガリバナは奄美大島以南に生育する常緑小高木。花は白または淡紅色で、夜に咲き、翌朝には散ってしまう(片野田逸朗さん著『琉球弧・植物図鑑』より)。

 現場は奄美市市民交流センターの建設予定地。工事を担当する東急・前田・丸三特定建設工事JV関係者が、サガリバナを鑑賞する地域住民や観光客のためにとライトを設置した。

 11日午後10時、現場では甘い香りとともにサガリバナが開花しており、近隣から足を運んだ人たちが写真を撮るなどしてライトアップを楽しんでいた。

 同市担当者は「地域住民からも好評をいただいており、ライト設置に感謝している」と話した。また同JV担当者は「夜、サガリバナを鑑賞する人を見かけてライトを設置した。喜んでもらえて、やってよかったという気持ち」と振り返った。