「実施宣言」書、ステッカー発行

感染防止と経済の「両立」目指す
知事会見

 【鹿児島】鹿児島県は21日、新型コロナウイルス感染防止対策として、積極的に感染防止対策に取り組んでいる飲食店などの事業者に対して、「実施宣言」書とステッカーを発行する。塩田康一知事=写真=が県庁であった定例記者会見で明らかにした。塩田知事は「県民が安心して利用できる施設の『見える化』を図り、感染防止と経済振興の両立を目指す」と話した。

 感染防止策の基本的事項全てを実施する県内事業者が発行対象になる。「入口、施設内の消毒液の設置」「従業員のマスク着用や消毒の徹底、および利用者への呼び掛け」「混雑時の入場者数や滞在時間の制限」など10項目が挙げられれる。

 事業者は県のホームページから電子申請システムでID、パスワードを登録し、実施宣言書とステッカーをダウンロードして店舗や施設に掲示する。

 発行を受けた事業者は、登録店舗や施設情報や感染防止取り組みの内容を県のホームページなどで公開することや、県が取り組み内容を直接確認したり、報告・是正の求めがあった場合はこれに応じることなどが義務付けられている。対策実施が十分でなかったり、登録内容が虚偽であった場合などは、実施宣言書とステッカーを撤去する。塩田知事は「安心安全が確保されない限り経済も回っていかない。事業者には防止策の徹底に努めてもらいたい」と話していた。

 また定例会見では年内延期が決まった鹿児島国体についても言及。佐賀県の山口祥義知事が鹿児島からの要請を受けて3年後の佐賀国体1年延期を容認したことを受けて「鹿児島、佐賀と続く大会を盛り上げていきたい。また残る滋賀県の理解を得られるよう努めていきたい」と語り、3年後の天皇杯獲得を目指して新たな競技力向上策や、スポーツによる地域振興策を検討していく考えを明らかにした。