稲作文化体験でもちつき

稲作文化の体験活動で収穫したお米で「敬老プレゼント」用のもちをつく子どもたち=19日、天城町天城小で

手紙添え敬老プレゼントへ
天城小校区子ども育成会 約100人が参加

 【徳之島】稲作文化体験を通し、子ども会育成活動に長年取り組んでいる天城町の「天城小校区子ども育成会」合同のもちつき大会が19日、同小であった。子どもたちや学校側、保護者、地域住民など約100人が参加。5月の田植え以来4カ月余、丹精を込め育てたお米で、恒例の敬老祝い用の紅白もちをついた。手紙を添えて校区の80歳以上にプレゼントする。

 子ども育成会が17年前(2003年)、町の「地域で育む『あまぎっ子』育成プラン」(当時)推進の一環で「大和城山」(249㍍)すそ野に稲作体験用のミニ水田を設置。いらい食農一貫体験や世代間ふれあいの活動、地域行事(十五夜綱引き用わらの提供)。高齢者たちには敬老会用もちをついて贈ってきた。町教育文化振興の町推進会議・中部地区推進協議会(柚木茂会長)、子ども育成会会長・天城小家庭教育学級(常山ルリ子学級長)主催で伝統を守っている。

 今年の田植え作業(約5㌃)は5月10日、新型コロナウイルス感染症対策のため大人だけで対応。2回の除草作業をはさんだ8月22日の稲刈りには子どもたちもマスク姿で参加し、同29日に脱穀していた。中部地区推進協の柚木会長はもちつき大会の冒頭、子どもたちに「今年はすごい収穫(約50㌔)が。コロナの影響でいろんな行事が中止されているが、おじいちゃん・おばあちゃんたちのために、おいしいおもちをつきましょう」とアピール。

 子どもたちは2列になり、大人の安全確保のサポートを受け、自分の体ほどの大きなきねを持ち上げて挑戦した。つき上がったもちは紅白2個ずつとともに、お年寄りたちへ児童個々の手紙(例「いつも見守ってくださってありがとうございます。グラウンドゴルフ楽しかったです。体には気をつけてください」6年・徳山さとし君など)も同封。今年はコロナ禍で室内敬老会イベントがないため、天城・平土野両地区の80歳以上約200人に個別にプレゼントするという。

 もちつきに参加した児童の1人、松村舞さん(3年生)は「(稲刈り作業は)暑かったが楽しかった。おもちをプレゼントして喜ばせたい」とにっこり。