田中一村スケッチコン授賞式

賞状などを手に笑顔を見せる入賞者たち

奄美描いた力作に笑顔並ぶ
入賞者11人称える

 県奄美パーク・田中一村記念美術館主催「第10回田中一村記念スケッチコンクール作品展」の授賞式が19日、奄美市笠利町の同奄美の郷・屋内イベント広場であった。記念美術館賞の元優誠くん(奄美小1年)、萩原優玄くん(小宿小6年)、西留愛華さん(小宿中1年)ら入賞者11人が出席し表彰。受賞者らは宮崎緑館長から賞状と副賞を受け取り、奄美を描いた自信の力作を前に笑顔を並べた。

 コンクールは「奄美の自然や生活、行事」をテーマに毎年恒例で、今年は奄美群島内の小中学校から1131作品の応募があった。学年別4部門など入賞者14人を含む計334点の入選作品が選ばれている。

 授賞式で宮崎館長は「今年も素晴らしい作品がそろった。感性の研ぎ澄まされた絵が寄せられ、みんなそれぞれの心を通して自由に描かれている」と祝福。「これからも第2第3の一村を目指して、世界に羽ばたく才能に育つことを願っている」と受賞者にエールを送った。

 小学1・2年の部で記念美術館賞を受賞した元くんは、祖父と釣りに出かけてエラブチを釣った時の喜びを表現。「魚の形がわかるように気を付けた。色も明るい色で暗くならないように頑張った」と笑顔を見せた。

 中学生の部で同賞受賞の西留さんは、コロナ禍で自粛が続く時期に家族と港に訪れ、夕日に癒された光景や開放感を印象的に描いた。「空と海に映る夕日が単調にならないように工夫した。まさか取れるとは思っていなかったので受賞できてうれしい」と喜んだ。

 なお、作品展は同館企画展示室で22日まで開催している。