「アマミクサアジサイ」今年も開花

西康範さんが撮影した「アマミクサアジサイ」

山中道路沿い 淡い色彩ほんのりと
草刈り、事前確認徹底を

奄美大島の山中にある道路沿い斜面で、今年も「アマミクサアジサイ」(双子葉植物に属するユキノシタ科)が開花しているのを西康範さんが撮影した。淡い色彩が周辺をほんのりと染めている。

奄美の固有種で環境省レッドデータブックの絶滅危惧IB類にリストアップされている。著書『奄美の絶滅危惧植物』で記載している山下弘さんによると、盗掘被害はほとんどなく自生地は変わらない状態で保たれているという。

ただし道路際などに自生することから、草刈りの際に刈り取られることも。防止するには、作業の前に山下さんなど専門家に確認することが欠かせない。山下さんは「同様に山道沿いで自生するリュウキュウスズカケ(絶滅危惧種)もこれから開花期を迎える。こちらも草刈り被害に遭いやすいだけに、事前確認を徹底してもらいたい」と指摘する。

アマミクサアジサイの花期は10月中旬ごろまで。花弁は淡紅色または白色で、長さ約3㍉と小さい。