徳之島で初の感染者

新型コロナ 対策本部設置へ 
天城町で1人陽性

 【徳之島】新型コロナウイルス感染者の未発生地区だった徳之島の天城町内で25日夕までに、陽性者が1人確認された。同町は午後7時すぎから緊急課長会議を開くとともに午後8時すぎ、全町民に対して感染者発生の事実と感染防止対策の徹底など緊急放送した。26日午前8時には同感染所対策本部(本部長・森田弘光町長)を設置する。県の正式発表も予定されている。

 天城町当局や関係者の話を総合すると、感染が疑われた町民は24日に島内の病院を受診し、PCR検査のための検体採取を受けた。鹿児島市内の指定機関で検査の結果、25日夕までに「陽性」と判明。年齢・性別は明らかにしていないが、同日夕現在、町内の自宅に自主隔離し待機中という。

 連絡を受けた町当局は同日午後7時20分から、森田町長を筆頭に緊急課長会を招集した。「感染の拡大防止のため一刻も早く全町民に知らせる必要がある」と判断。午後8時10分ごろ、森田町長自らが、町有線テレビ(AYT)の音声放送網を通じ、初の感染者確認の事実とともにマスク着用や手洗いの徹底、3密防止など「自己予防対策」を全町民に呼び掛けた。

 26日午前8時には町役場をはじめ、医療・保健・消防など関係機関で同町新型コロナウイルス対策本部を設置し、連携して諸緊急対策を進めるという。

 森田町長は「県の発表を前に、町民の健康・安全を守ることを最優先に(緊急告知を)独自に判断。水際対策を徹底してきたつもりだが、ショックを受けている。感染の拡大防止を最優先に取り組みたい」と話した。