セイタカアワダチソウ駆除

セイタカアワダチソウの駆除をする生徒たち

ツルウリクサ(環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠA類)

龍南中1年生 体験で外来種問題理解

 龍郷町立龍南中学校(冨士篤也校長 生徒104人)は7日、1年生29人を対象に同町長雲峠で外来植物駆除体験会を行った。外部講師として自然保護活動に取り組む宇都宮英之さん(63 龍郷集落在住)と奄美群島国立公園管理事務所自然保護官補佐の池上温人さん(24)を招き、指導を受けた後、外来植物セイタカアワダチソウ(環境省カテゴリー・重点対策外来種)の駆除を体験した。

 外来植物(セイタカアワダチソウ)伐根作業の体験を通して、外来種を減らすことが奄美の自然を守ることにつながるという環境教育の理解を深めることが目的で、毎年1年生が体験している。

 セイタカアワダチソウはキク科の多年生植物。茎は直立で1~2・5㍍になり、8~11月に黄色い花を咲かせる。地下茎があると再び芽を伸ばすため、葉・茎・根を残さないように駆除する必要がある。

 外来植物駆除を行う前に、希少種のツルウリクサ(環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠA類)を観察し、池上さんが「このような希少種が生き残るためにも、外来種駆除が必要」と説明。この後駆除活動を40分程行い、駆除したセイタカアワダチソウは全体で燃やせるゴミ袋(大)23袋分になった。

 宇都宮さんは「このまま放っておいてもいい、という考え方もあるが、昔ながらの奄美の風景を守るなら、外来種を駆除する、という活動が大事」と語った。

 参加した川波真さん(13)は「やってみたらきつい。でもけっこう抜けた。今までは外来植物のことなど気にしていなかったが、今日覚えたので、見かけたら抜きたい」と話した。伊藤環さん(12)は

「今までセイタカアワダチソウのことなど気にしていなかったが、最近通っている道にもけっこうあるなと思った。意識が高まったと思う」と語った。

 池上さんは「外来種は自分たちにとって身近な問題だということを知って欲しい。抜くことで駆除できるし、衣服に種をつけるなどして広げてしまうこともある」と最後に生徒たちに伝えた。