知事定例会見

世界遺産「保全図りいい結果待ちたい」
徳之島での対話 定員枠超える応募に感謝示す

塩田康一知事の定例記者会見が16日、県庁であった。「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の世界自然遺産登録を審議するユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産委員会は6月に中国での開催予定が、新型コロナウイルスの世界的感染拡大により延期となったままだが、知事は開催に関する「はっきりとしたスケジュール情報は伝わってこない」とした上で、価値保全や受け入れの基盤整備などに「しっかりと取り組み、いい結果を待ちたい」と述べた。

世界遺産委員会開催延期発表後の状況について知事は、上京した際に小泉進次郎環境相と面会したことを報告。その際に小泉環境相から「(開催に関する)情報がないが、世界自然遺産として認定されるよう国は進めていきたい」との発言があったとし、「スケジュールは明確ではないが、いずれ開催されると信じたい。その間、できることとして奄美の自然遺産候補地域の価値をしっかりと保全していく」と述べ、登録後の来島者の増加に向けた基盤整備、自然環境の価値を説明できる地元の人材育成など受け入れ態勢構築に全力をあげるとした。

初開催が徳之島となる「知事とのふれあい対話」(今月24、25日に3町で開催)に関する質問があった。出席者はこれまでの自治体推薦だけでなく傍聴者を含めて公募となったが、最終的な応募状況を知事が発表。それによると、▽出席者(公募枠10人)=天城町14人、徳之島町24人、伊仙町27人▽傍聴者(100人程度)=天城町93人、徳之島町132人、伊仙町206人―の応募数で、公募枠以上は抽選となる。

知事は「定員がしっかりと満たされ、多くの方に参加していただくことになり大変ありがたい。逆に抽選でもれる方は申し訳ない思い」と語り、テーマを設けないことで出席者には日頃思っていることを自由に発言してもらい、「県民のみなさんのいろんな考えをまず聞きたい」と強調した。

徳之島会場の日程は、24日午前10時半から天城町防災センター、同日午後3時半から徳之島町生涯学習センター、25日午後1時から伊仙町ほーらい館となっている。