保護猫カフェオープン

猫と触れ合う川畑勝さんと羽音さん

猫とのかかわり方や保護猫の情報も掲示されている

猫の魅力を伝え、譲渡のきっかけに
名瀬大熊町

 一般社団法人「奄美猫部(久野優子代表)」が奄美市名瀬大熊町に保護猫カフェ「gatti(ガッティ)」を2日にオープンさせて2週間が経った。現在保護猫が5匹と久野さんが飼っている猫が4匹いるが、元はみな野良猫で、人と触れ合う場となっている。猫と仲良くなり、「家族」として譲渡するきっかけづくりも狙っている。

 「gatti」はイタリア語の「猫たち」という意味で、久野さんが運営するCOVO TANA(名瀬大熊町1ー8)の2階屋根裏部屋にある。

 久野さんは猫の適正飼養を啓発するため、2014年に猫好きの有志らでボランティア団体「奄美猫部」を立ち上げた。奄美に多くいる野良猫の実態やノネコ(野生化した猫)による希少動物への被害などを伝え、適正飼養を訴えてきた。奄美猫問題ネットワーク(ACN)の代表も務めている。

 保護猫カフェスタッフの山元奈々さんによると、来店者は「家で飼えないが猫と触れ合いたい」「猫を1匹飼っているがもう1匹欲しい」「猫と遊びたい」などさまざま。猫の性格や触り方などを説明した上で遊んでもらうので、猫も安心するという。

 家族3人で訪れていた川畑勝さん(45)は「前から猫カフェが奄美にもあったらいいな、と思っていた。部屋の中で触れ合え、猫とのかかわり方や性格も教えてもらえるのでいい。癒されます」と話し、娘の羽音=はのん=さん(11)も「楽しい」とのことだった。

 久野さんは「保護猫にとっても人と触れる機会が増えて、慣れてくるようだ。猫の魅力とかかわり方を多くの人に知ってもらい、今の奄美のネコ問題の解決の一助になれば、と思う」と語った。

 営業時間は午後3~8時(不定休)。完全予約制で1組4人まで。料金は30分500円(税別)で、土日繁忙期は750円(税別)となる。予約および問い合わせは?080・7895・0725久野さんまで。