大和村フォレストポリスで外来生物駆除

フォレストポリス水辺のひろば周辺の外来植物を駆除する参加者ら

緊急対策外来種に指定されているアメリカハマグルマ

アメリカハマグルマなど650㌔
観光物産協会など3団体

 奄美群島観光物産協会、あまみ大島観光物産連盟、奄美大島観光協会の3団体が主催する「観光地クリーンキャンペーン」が23日、大和村のフォレストポリス水辺のひろば周辺で行われた。参加者らは、環境省が緊急対策外来種に指定しているアメリカハマグルマなどの駆除作業を行い、約2時間の作業で650㌔を駆除した。

 キャンペーンは、島内の観光地や景勝地の美化や、環境保全を目的に3団体の会員らが毎年実施しているもの。例年、海岸での清掃活動などが中心となっているが、今回は、大和村の要望などもあり、キャンペーンとしては初めて外来種の駆除を行った。

 作業には3団体に加盟する民間企業、団体のほか、大和村など自治体職員ら約70人が参加。水辺のひろば周辺一帯に生い茂ったアメリカハマグルマやシロノセンダングサなどを根ごと引き抜く方法で駆除した。

 特に多かったアメリカハマグルマは、1970年代に緑化用として沖縄などで導入されたが、繁殖力が強く在来植物の生育に大きな影響を及ぼす危険性が指摘されている。

 キャンペーンを主催したあまみ大島観光物産連盟の境田清一郎事務局長は「世界自然遺産登録に向け、環境保全に対する意識が高まっている。多くの企業団体の参加協力に感謝し、奄美の貴重な自然を守る活動として今後も継続していきたい」と話した。活動に参加した、外来生物に詳しい奄美海洋生物研究会の木元侑菜さん(29)は「アメリカハマグルマは島内のいたるところで繁殖している。駆除活動を継続することで、少しずつ減らすことが大切。こうした活動がもっと広がることを期待している」と話した。