給付金詐欺メール?

「2回目特別定額給付金」メールで誘導された申請画面※画像加工ずみ

総務省注意喚起「2回目予定ない」
奄美でも複数確認

 「2回目特別定額給付金の特設サイトを開設しました」――。存在しない給付金通知を装うフィッシングメールが全国で横行している。申請第二弾をあおって個人情報を入手しようとする不審メールが今月中旬以降、奄美の企業にも複数回届いており、所管する総務省や奄美の消費生活センターは「安易に開かないでほしい」と注意喚起している。

 特別定額給付金は新型コロナウイルス対策として、夏までに国民に一律現金10万円を配った制度。偽情報を伝える不審メールが全国で相次いでいるとして総務省が10月15日、急きょ注意を呼び掛けるとともに偽サイトを公開する事態となった。

 同省特別定額給付金室は奄美新聞の取材に対し、「2回目の給付は考えていない」として再実施が決まっていないことを指摘。警察庁に15日通報して以降、具体的な被害は確認していないという。

 奄美では奄美市内の事業所に19・20・22日付で計3回の受信を確認。いずれも発信表示は“総務省”から。前述の特設サイト開設が表題となっている。

 メール内リンクをクリックするとオンライン申請と表示された画面が出、さらに進むと個人情報の入力を促す流れ。氏名住所、運転免許証や保険証、パスポートの番号記載を求めている。※現在リンク先のサイトは削除されている

 各地で不審メールが送り付けられているためか、全国から同省に「いつもらえるのか」「(2回目は)本当なのか」など、数百件の問い合わせが寄せられていることを明かした。

 「そもそも総務省から直接メールでの依頼はしない。疑わしいメールは開かないこと」 

 同室担当は詐欺メールが誘導する、▽ATM支払い願い▽受給時に手数料振り込み▽メールでの申請手順―などは求めないと強調。引き続き国民に注意を呼び掛けていく方針だ。

 奄美市消費生活センターは不審メールを把握。「管内からの被害報告や問い合わせはないが、関係機関と連携して被害防止、注意啓発につとめたい」としている。