永田墓地利用計画審議委

永田墓地の利用計画について意見交換する審議委員ら

納骨堂の整備、当面必要なし
利用計画審議終了 来年度貸し出し開始へ

奄美市名瀬の市有墓地「永田墓地」の管理や利用の在り方などを協議する「永田墓地利用計画審議委員会」の第3回会合が27日、市役所であり、無縁墓の取り扱いと納骨堂の必要性について協議した。無縁墓については、改葬公告を実施している現状を維持。納骨堂については、民間納骨堂の収蔵可能数が十分なことから、当面、整備の必要性は低いとする意見でまとまった。市は、同委員会の意見を踏まえ、今年度中に利用計画を作成、来年度から墓地の貸し出しを始めることにしている。

同委員会は、町内会や女性団体、青年団などの市民代表のほか、葬儀関連団体、市議ら委員10人で構成。①旧墓地の取り扱い②年間管理料・永代使用料の徴収③新墓地の利用④無縁墓の取り扱い⑤市営納骨堂・無縁納骨堂の必要性―の5点について、市環境対策課が示した利用計画案に基づき審議、意見交換してきた。

これまでに①旧墓地は文化的価値を有していることなどから利用計画外とし現状維持、将来の史跡公園化も視野に、幅広く活用②年間管理料は徴収せず、永代使用料を徴収し貸し出す③新墓地は、市道に近く利便性の高いエリアに仕分けされた81区画を貸し出し対象とし、通路の改善や休憩スペースの設置、水道の利用箇所を増やすことを要望―などの計画案を了承。

今回、④無縁墓は当面、改葬公告を実施している現状を維持し、将来的に撤去改葬を行い、その後の貸し出しについて検討⑤市営納骨堂は、民間納骨堂の収蔵可能数が十分のため、当面、整備の必要性は低い。今後、無縁仏などの状況を見ながら適時検討することを要望する―などの意見をまとめた。

今回で計画案に対する審議を終えた同委員会は、今後、意見などを踏まえた方針を市長に報告する。同委員会の意見を踏まえ、市は今年度中に利用計画を作成、来年度から墓地の貸し出しを始めることにしており、今後、墓地貸し出しに係る条例案などを市議会に提案することになる。