感染者7人目に危機感

今月1日以降9回目の徳之島町新型コロナ感染症対策本部会議を開き危機意識も共有した=5日夜、同町役場

新型コロナ徳之島町
公共施設休館、島外搬送可能性も

 【徳之島】徳之島町新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長・高岡秀規町長)は5日夜も対策会議を開催。町内の感染者が新たに4人増えて計7人(町職員2人、民間5人)となったことに危機意識を共有。感染拡大防止への公共施設の休館や、今後の感染数の動向しだいでは島外搬送に発展する可能性も確認。高岡本部長は同夜、再び緊急放送のマイクを握り、感染予防対策の徹底と風評被害防止を町内に呼びかけた。

 同対策本部会議は、町内初の感染者(町職員男性)の感染が判明した今月1日以降で計9回目、課長級や担当職員ら約25人が出席した。同日新たに男女4人の感染が判明したことなどを確認。施設利用による感染拡大防止対策ではすでに実施中の町社会教育関連施設などに加え、町総合食品加工センター美農里館(徳和瀬)についても6日―13日まで休館。徳之島愛ランドクリーンセンター(伊仙町目手久)へのゴミ類の直接持ち込みが当面禁止(分別回収は継続)。プレミアム付き「まぶ~るくん飲食券」の使用期限(来年2月末まで)については「延長」を検討する方針なども確認したという。

 6日も引き続き、県を通じPCR検査の結果(いずれも民間人)が発表される予定だ。クラスター化が懸念された町役場職員ついては、感染の2職員(30代と50代男性)との濃厚接触疑い(自己申告)で計9人の職員がTRC検査を受けているが、幸い全員陰性だった。

 5日夕現在、町内の感染者のうち3人は島内の医療機関に入院中で、同日判明した4人(3人は無症状)は自宅待機中という。島内医療機関の隔離病棟数の面から今後、島外の医療機関への搬送も考えられるという。

 高岡本部長は会見で「感染予防拡大を徹底するしかない。自分が濃厚接触者であるかないか、正確な情報を知ることも大事。感染者も被害者であると考えて風評被害も防いで欲しい」。また、町が新型コロナ対策で受付中の飲食事業者への消毒液など助成(1事業所当たり3万円まで)の利用も呼び掛けた。