原料搬入、今期製糖を開始

サトウキビ原料が搬入され今期製糖操業を開始した南西糖業工場(徳和瀬)=15日正午ごろ、徳之島町

平年並みの17万㌧台期待
徳之島・南西糖業

 【徳之島】徳之島の南西糖業㈱(神﨑俊代表取締役社長)は15日、2020/21年期産サトウキビ原料を受け入れ、6期連続となる年内操業を開始した。同島3町の生産見込み量は17万7286㌧(前期実績比1万9513㌧増)のうち同社大型2工場の処理見込み量は17万5236㌧。年内は27日まで受け入れ、年明けは1月6日に再開、3月28日終了を目指す。

 同社の伊仙工場と徳和瀬工場(徳之島町)には午前8時すぎから、大型キビ運搬車による原料搬入が始まり操業がスタート。同社徳之島事業本部によると、同初日の搬入量および平均買い入れ糖度は、▽伊仙工場657㌧、13・5度(前期初日比プラス0・33度)▽徳和瀬工場621㌧、13・0度(プラス0・16度)の出足となった。

 同社の松山洋次郎取締役農務部長によると、今期産は大きな台風被害なども少なく生産環境に恵まれた。初日の原料品質(糖度)については「このところの雨天続きの影響を受けているが、今後しだいに上昇すると思われる」。

 作型別の原料搬入については「年内は、夏植えキビの50%を優先的に収穫していただき、再生産への株出し管理作業を充実させて欲しい」と希望。社内的には「新型コロナウイルス感染症対策も徹底して無災害で乗り切りたい」と話した。

 3町別の生産見込み量(11月1日調査)は、▽徳之島町(面積1101㌶)=5万3162㌧(前期実績比6228㌧増)、10㌃平均単収4・829㌧(0・38㌧増)▽天城町(1140㌶)=6万900㌧(4493㌧増)、5・605㌧(0・204㌧増)▽伊仙町(1166㌶)=6万224㌧(8792㌧増)、5・165㌧(157㌧増)を予想。

 全生産見込み量17万7286㌧のうち、同社の圧搾処理見込み量は、▽伊仙工場が9万1468㌧▽徳和瀬工場8万3768㌧の計17万5236㌧を計画。製糖期間は「春植え推進日」(搬入休止2月1~3日、3月3~9日)をはさみ3月28日まで計92日間を予定している。