「いつもと違う初詣」

「新様式の参拝」を呼び掛ける奄美市名瀬の高千穂神社(28日)

なるべく地域の神社に参拝を
高千穂神社 神酒の授与は中止

 コロナ禍で迎える大晦日~年始に備えて、奄美市名瀬の高千穂神社では着々と準備が進んでいる。素手で接触する回数が多く、全国的に感染源と危惧されている箇所はひしゃくを使う手水舎=ちょうずや=や鈴尾だが、同神社では鈴尾は衛生管理の面や祈祷の妨げになるとして約10年前に撤去。手水舎は創立150周年記念として、3月に非接触のセンサータイプに切り替えている。新たな対策として、年始に参拝者へ手渡していた神酒の授与の中止を決めた。

 11月には、県神社庁で開かれた「新型コロナウイルス対策講習会」へも参加したという。禰宜=ねぎ=の當郷裕之さんは、「大変な一年だった方も多いので年末年始は安全にゆっくり過ごしてほしい。来年はコロナ終息に向かって平和であることを願う」と話した。

 三が日の期間中には、例年1万~2万人の参拝者が訪れる同神社。大晦日には大勢が行列をなし、にぎわいを見せる。

 大晦日の「大祓=おおはらえ=」などの日程は例年通り。「大祓」は大晦日午後3時から、「除夜祭」は午後11時半を予定。元日午前10時からは「歳旦祭」を執り行う。初詣は元日のみ午前0時から可能で、三が日中は午前8時から午後5時まで。

 神社側はコロナ対策として「マスク着用や手指の消毒はもちろん、なるべく会話を減らし飛沫を避け、具合の悪さを感じたら参拝を控えて。また、なるべく居住地域の神社に参拝して混雑を避けてもらえたら」と呼び掛ける。