『国語授業のこだわり33』出版

著書『国3ステップで学びの土台をつくる―国語授業のこだわり33』

著者の牧園浩亘さん

 

惑う教師の〝必読書〟
大阪市公立小勤務・牧園浩亘さん(徳之島町出身)

 【徳之島】大阪市公立小学校に勤務の傍ら、国語授業などの研究・発表を通じ教育現場に提案を続ける牧園浩亘(ひろのぶ)さん(39)=同市在住、徳之島町亀津出身=がこのほど、自著『3ステップで学びの土台をつくる―国語授業のこだわり33』(東洋館出版社発行)を著した。言葉にこだわり、子どもの資質・能力を育む授業への提案が高い評価を集めている。

 牧園さんは亀津中、鹿児島育英館高、大阪教育大を経て私立医科大職員として4年間勤務後、社会人枠で教員に転身し現在、同市立九条北小に勤務。国語、道徳、学級経営などの研究活動を続け全国国語実践研究会や著述でも積極的発表。教育サークルREDS大阪代表、日本授業UD学会や新しい道徳授業づくり研究会に所属する。

 著書『3ステップで学びの土台をつくる―国語授業のこだわり33』は、「国語で何を教えればいいのか分からない。国語の授業に手応えが感じられない…」などの思いを抱く教員らへのいわば〝必読書〟的な一書だ。子どもの「できる、わかる!」を引き出すための丁寧な学びの土台づくり。その学びの土台には「段階を踏んで全員が築けるようにすることが重要」とも強調する。

 実践経験や工夫、研究を通じてその土台をつくる段階を3つに分けて、11項目×3ステップの計33の「こだわり」を提案。第1章は「こだわりで国語授業を変える」。第2章「国語授業のこだわり33」では、①漢字②語彙(い)③音読④一文字⑤教科書⑥聞く⑦話す⑧書く⑨叙述⑩読む⑪対話―の各指導項目への「こだわり」を3ステップずつ、具体的に楽しいタッチで提案しているのが特長。

 あとがきで牧園さんは、学校現場のみならず「言葉にこだわる力は、人とコミュニケーションをとるとき、誰かにものを伝えるとき、誰かに何かを説明するとき、人に伝える文章を書くとき、さまざまな文章を読むときなど、日常生活にも生きて働く力になります」とも強調している。

 同書には、「国語授業3ステップで深い学びを実現! 思考と表現の枠組みをつくるフレームリーディング」などでおなじみの筑波大付属小の青木伸生氏も高く評価、推薦の言葉を寄せている。

 父耕治さん(62)=徳之島町亀津=を通じて徳之島3町の教育委員会に10冊ずつ寄贈された。

 A5判、192㌻、価格1980円(税込み)