金子衆院議員、大島紬で登院

国会議事堂を背に抱負を語る、金子万寿夫衆院議員

世界自然遺産登録や奄振に抱負
通常国会召集

 【東京】第204回通常国会が召集された18日、金子万寿夫衆院議員が大島紬で登院した。コロナ禍における特別措置法改正などが山積する国会は、激しい論戦が予想されるが、金子議員は晴天の下、気持ちを新たにしていた。超党派の和装振興議員連盟に所属する議員らによる記念撮影は、コロナ禍であることから見送られた。

 喫緊の課題を抱える国会にも金子衆院議員は、晴れ晴れとした表情で登院した。「補正、来年度予算をしっかり力強く、エネルギッシュにスタートできるようにしたい。なんと言っても、コロナ禍を乗り越えること。そして中小企業、個人事業者の経営基盤を守っていくこと。それがなければ経済再生の道は歩めない、それが一番重要な課題だ」との見方を示した。加えて「新しい国づくりを見据えていかなければならない」と意欲的に語った。

 この日も県議になった折、母親から贈られたという大島紬での登院。「みんなから『大島(紬)はいいですね』と声を掛けられた。とても気持ちが引き締まる思いだ」と穏やかな面持ちで、2014年から続く恒例行事を振り返る。中庭に向かう際に、すれ違った西村康稔経済再生担当相が戻り、金子議員の大島紬を称賛する場面もあった。

 また、2年後に期限を迎える奄美群島振興開発特別措置法(奄振法)については「来年度は予想通りの予算が獲得できたが、これからは単純な延長ではいけない。12市町村が新たな成長戦略を見据えて取り組んでいかなければ」と指摘、具体的には「テレワーク、リモートなどを生かした移住できる仕事の場をつくるなど、島の素材を基にした取り組みを応援する政策だ。行政だけではなく、民間の知恵、声を反映した政策としての『球込め』をしていくことだろう」と述べた。一方6、7月にもスケジュールが定まった世界自然遺産登録については「(登録には)全く心配はしていない」としたものの「コロナ禍による影響」を懸念材料にあげた。

 衆院解散に伴う総選挙については「4期目は、正式出馬表明はしていないが、奄振延長、世界自然遺産登録という節目の年を充実させたい」と口元を引き締めていた。