手熟師会子ども講習会

永田川に沿ってまち歩きをする参加者ら

街の歴史や風景、ぶらり探訪
西條さん講師に「まち歩き」 御殿浜公園=おがみ山

 子どもにもの作りの魅力を伝えようと奄美手熟師会(岬眞晃会長、講師14人)主催の「子ども講習会」が20日、奄美市名瀬の市街地であった。㈲観光ネットワークの西條和久さんを講師に、テーマは「まち歩き」。参加した家族や親子らは、春のぽかぽか陽気に誘われ街中をぶらりと歩き、移り変わる街の歴史や風景を探訪した。

 奄美在住の職人や作家有志らが集い、「子どもたちに創作体験を」と定期的に開く講習会。この日は4家族14人が参加し、奄美市名瀬小浜町の御殿浜公園を発着点におがみ山まで続く〝カミミチ〟を歩いた。

 公園を出発した参加者らは、そそり立つ立神を見ながら、新川を横切り永田川に沿って市街地へ移動。西條さんは「奄美の集落は海から山、生活の場がワンセット。当時は大島紬の工場も一帯にあり、川に沿って街は発展していった」など解説した。

 参加者らは、所々で立ち止まっては昔の写真と見比べるなど、移りゆく歴史や文化を再発見。おがみ山展望台では、以前とは一変する街並みの様子に大きな声を上げた。

 家族3人で来た小宿小3年の大冨釈花さんは「みんなで歩いて楽しかった。昔の人の生活は大変そうだと感じた」と笑顔。西條さんは「奄美の世界自然遺産登録も迫っている。足元にある宝を磨くことで、住んでいる島を今一度好きになってほしい」と話した。