「あまみハンドメイド大賞」

賞状や作品を手に笑顔を見せる受賞者と審査員

大賞の内山さん

大賞はあまみ~るの内山さん
7部門6人、受賞者決定

 奄美のハンドメイド作家の発掘と育成を目指す「第5回あまみハンドメイド大賞」(奄美市、㈱しーま共催)の審査結果が23日、奄美市名瀬の奄美文化センターで発表された。大賞には同市名瀬の「はた織り体験・教室 あまみ~る」代表・内山初美さん(68)の「ちっちゃな紬の肩かけ」が輝いた。内山さんは「大島紬の小さなはぎれの活用方法を模索するなか、ボタンに縫い付けるアイデアを思いついた。フリースと絹という対照的な素材の組み合わせがポイント。受賞は思いがけなかった」と話し、喜びを表した。

 イベントは、市の「フリーランスが最も働きやすい島化計画」の一環。GMOぺパボが㈱運営するハンドメイド作家に人気のアプリ「minne(ミンネ)」が協力し、2017年から毎年開催している。今年は新型コロナウイルスの影響で、ミンネの審査員2人は東京の本社からオンラインで出席した。

 審査基準は「奄美の自然・豊かさ・時間を表現している」「オリジナル作品である」の2点。今年は奄美市・宇検村・瀬戸内町の作家20人から計21点の応募があった。

 この日は、同センターで開催のイベント「あまみハンドメイドマーケット」の会場で一般投票(オーディエンス賞)を交えて審査。7部門6人の受賞者が決定し、賞状やトロフィーなどが贈られた。なお、トロフィーは同市笠利町のアトリエ カタンの赤木タケルさんが制作し、賞状のデザインは同市名瀬のイラストレーター・尚味さんと工房BIROU代表・林花穂さんが担当した。

 内山さんは受賞時のあいさつで実際に作品の肩かけを羽織って見せ「赤い紬が目立つように、黒字のフリースと黒い紬の配置を工夫した」とこだわりを語り、「作品をきっかけに、大島紬への関心がさらに高まってくれたらうれしい」と話していた。

 ミンネの事業部部長・新井正樹さんは「奄美の自然などの素材を生かしつつ、それらに負けない作家の創造(想像)力を感じた。今後もぜひ創作活動を続けてほしい」と激励した。

 なお、受賞作品は26日から同市名瀬の座・ガモール奄美店なぜまちモーレにて展示を行う。

 大賞以外の受賞者は次の通り(敬称略)。

 【優秀賞】盛亜紀子(奄美市)【オーディエンス賞】久保智子(同)【minne賞】富岡みち子(宇検村)【大島紬賞】久保智子(奄美市)【島ギフト賞】kashiwafarm(同)【しーま賞】叶宏之(同)