次期徳之島愛ランドクリーンセンター新設

天城集落を対象にあった徳之島愛ランドクリーンセンター新設予定候補地説明会=22日夜、天城町

第1候補地の旧天城町クリーンセンター敷地=天城町天城地内

天城町 第一候補に旧施設敷地
集落説明会で合意

 【徳之島】天城町は次期「徳之島愛ランドクリーンセンター」新設予定候補地に関する地元住民説明会を22日夜、天城集落自治公民館で開き、第1候補地に町の旧クリーンセンター跡地(同町天城地内、町有地)を提示。受け入れに関する町民説明会や町議会協議(全会一致)に約2年間取り組んだ理解の〝地ならし〟もあり、出席住民の「全会一致」で同意を得た。近く徳之島愛ランド広域連合に通知する。

 新設案を巡っては、同広域連合で「徳之島愛ランドクリーンセンター施設整備基本構想策定検討委員会」を2018年7月に設置して計6回協議した。現有施設(伊仙町目手久)の建設前にあった次期施設の「3町持ち回り」申し合わせを、天城町が尊重する形で町民協議のそ上に乗せていた。

 翌19年には町議会や区長会、女性団体、集落座談会などで説明を開催。同11月は町議会全員協議会(14人)が全員署名で受け入れ意向を表示。昨年8月には全議員で「町ごみ処理施設新設推進協議会」(松山善太郎会長)を発足。そして、今月17日に「第1候補地を町旧クリーンセンター」とし、3月末までの広域連合通知の前に「天城集落へ住民説明会を行うこと」など報告し求めていた。

 説明会には天城集落の柚木茂区長ら住民約50人に町当局や議員など関係者合わせ約70人が出席した。森田弘光町長は「建設場所の具体化が必要。地域や議会と話し合ってきたが、旧クリーンセンター跡地の活用が良いとの結論に。町有地(約4㌶)であり、足りなければ拡張できる。ご同意を得たい」と要望。

 町ごみ処理施設新設推進協の松山会長も「慎重を期し(議員の)全員一致で推進。居住地域から離れていて敷地もある。第一候補地としてぜひともご協力を」と要請した。

 町当局側が経緯や新設予定候補地の概要、町スケジュール▽20年度=特定地の選定(町候補地選定)▽21、22年度=事前調査・環境調査など▽23年度=候補地決定・用地取得など▽24~26年度=敷地造成―などを説明した。

 住民側の「ダイオキシンは大丈夫か。ニャンニャンランド(ノネコなど一時収容施設)はどうなるか?」の質疑に、町当局は排出基準値以下にある現施設の現状や、ネコ収容施設は候補地決定後の移転方針を説明。周辺地域への臭いなど環境懸念には森田町長は「1年間をかけた環境調査で総合的・客観的に事前調査し、個別の問題は調査の中で解決したい。まずは場所を決定しなければならない」。拍手で意思表示を求め、異議はなかった。

 新設を巡っては天城町側の受け入れ表明後、伊仙町長が現有地および周辺地域(同町目手久)への新設希望を表明するなど〝ねじれ現象〟で2案が浮上しており、今後の成り行きが注目される。