キビ生産量上方修正へ

ハーベスターによるサトウキビの収穫作業=知名町=

当初比9千㌧増の9万9650㌧ 過去30年間で最高
沖永良部生産対策本部

 【沖永良部】沖永良部さとうきび生産対策本部(山下元達本部長)は10日、2020/21年産のキビ生産量見込みを当初の9万366㌧から約9千㌧増の9万9650㌧に上方修正した。生産量・収穫面積(1708・69㌶)ともに過去30年間で最高となる。

 対策本部によると、昨年4月以降の管理作業が順調に進み、面積が確保できたことや台風の影響がなく天候に恵まれたこと、県の奨励品種となっている農林27号の普及で10㌃当たりの単収が伸びたことを増産の要因に挙げた。単収は、当初の5・289㌧から0・543㌧増の5・832㌧となっている。

 南栄糖業の操業期間については、天候不良と2月下旬に発生した工場内の機器の故障により当初の圧搾計画から20日間遅れているという。今回の増産で計画をさらに10日間延長し、製糖終了日を当初の3月31日から4月29日に変更した。

 3月7日現在、累計圧搾量は5万7635㌧で搬入見込み量全体の57%。平均糖度は14・66度で基準糖度(13・1~14・3度)を上回っている。

 対策本部は「今期は良い条件が重なった。糖度も高く、農家にとってうれしい状況になっている」と話した。