ランドセルで花道

ランドセルの花道を通って式の会場へ向かう卒業生たち=和泊町= 

卒業生44人を祝う 親からの手紙に感動 和泊小学校

 【沖永良部】和泊町立和泊小学校で24日に開かれた卒業式。慣れ親しんだ校舎の入り口から6年生の教室へ向かう廊下に、卒業生44人のランドセルが並んだ。子ども達の門出を祝おうと、保護者がサプライズで演出した。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で校内外のイベントが規模縮小などで制限される中、子ども達の思い出作りのために保護者らが企画した。

 式の前日、ランドセルを並べ、その横に事前に書いてもらった親から子どもへ宛てた手紙を添えた。校舎のエントランスには卒業を祝うメッセージも掲げ、教室の前には思い出の写真を飾り付けた。

 朝8時半頃、登校した卒業生たちは6年間使ったランドセルが並んでいるのを見て歓声を上げた。

 阿部柚月さん(12)は「手紙に感動した。卒業はさみしいが、中学生になっても頑張りたい」と笑顔。市來環さん(12)は「サプライズをしてくれてうれしい。良い思い出になった」と話した。

 保護者の川添美由紀さん(46)は「この1年間は行事が少なかったので、何か手作りのイベントで卒業生を送り出してあげたかった。飾った写真は大事に保管して成人式の時にみんなで見て楽しみたい」と語った。

 式が始まる15分前、教室を出た子ども達は、自分のランドセルを見たり、触ったりしながら式の会場へ向かった。