集落との出会いで移住決意

千葉県から移住した鈴木さん親子と空き家改修した名音大学メンバー=28日、大和村名音

大和村名音 地域おこし隊が空き家修繕
千葉県から鈴木さん親子

 大和村名音集落に28日、3年越しの交流を実らせ1組の親子が千葉県から移住した。親子が住む住居は、集落で地域おこし隊として活動する名音大学(國副平剛学長)が、村の空き家改修事業費を活用し、老朽化した民家を改修した。少子高齢化、過疎化が進む中、名音大学のメンバーや集落の人々は親子の生活をサポートし、今後新たな移住者受け入れに取り組む予定。

 名音大学は集落の活性化を図るため、さまざまなイベントや地域交流を続けている。

 空き家改修は、千葉県柏市に住む鈴木恵里香さん(39)が3年前来島したのがきっかけ。一人旅の途中で集落と出会い、その後交流を継続。集落のカレンダー作成やマスク100枚を寄付した。集落の豊かな自然と、人々のあたたかさに触れ移住を決断したという。

 名音大学メンバー5人は、3月上旬から約2週間かけ空き家を改修。腐食した天井、床の張り替え、壁塗り、台所等の内装を中心に移住する親子のために自分たちで修繕した。

 鈴木さんは「改修前と全然違う。すごくきれいになっている。集落と運命的な出会いに感謝したい」と語った。名音小に新6年生として、転入する息子の心紘=みひろ=君(11)は「新しい学校で友達をたくさんつくりたい」と話した。

 鈴木さんは移住にあたり調理師免許も取得。4月から村内で働き始める。