徳之島空港皮切りに観光デジタルサイネージ

徳之島空港到着ロビーに県が設置した観光案内デジタルサイネージ=13日、天城町

コロナ対策で県 観光情報の深化に期待

 【徳之島】県が2020年度地域振興推進事業(コロナ復興支援枠)で進めた「徳之島・沖永良部・与論地域魅力発信事業」のうち、徳之島空港到着ロビーへのデジタルサイネージ設置が13日までに完了。タッチパネル式による観光案内動画のディスプレイサービスを開始。観光連盟側は観光客への情報提供の深化などに期待を寄せた。

 県の同推進事業(同)では、新型コロナウイルス感染症の拡大で甚大な影響を受けた地域経済を復興支援するため、各地域振興局や支庁で、新しい生活様式の安定を見据えた地域振興策を進めている。

 徳之島・沖永良部・与論地域魅力発信事業については、ディスプレイ技術の進化で多様な情報を発信できるデジタルサイネージの購入(計7台)、観光情報など表示コンテンツの作成(各島観光連盟に委託)を実施するもの。総事業費は約850万円。

 島ごとの設置場所は▽徳之島=同空港・亀徳新港待合所の計2台▽沖永良部=同島空港・観光協会事務局・和泊港待合所の計3台▽与論=サザンクロスセンター・観光協会事務局の計2台。

 県側(徳之島事務所総務課)は同設置で期待できる効果として「観光客の玄関口である空港や港で、現状の観光パンフレットだけでなく、デジタルサイネージによる映像や案内を加えることで新たな観光創出の手助け、新たな観光客の開拓が期待される」としている。

 徳之島空港に設置された同装置はパネル台座(高さ約2㍍×幅約70㌢)に縦型ディスプレイ(49インチフルHD)で構成。島全体の観光マップの下部に配置した「ヨナマビーチ」や「ムシロ瀬」など代表的な観光スポット計12カ所の名称をタッチすると、動画でそれぞれの見所、魅力などを確認することができる。

 徳之島観光連盟の重田勝也会長(48)は「表面的な周遊観光ではなく、より深い魅力の情報を得てもっと徳之島を好きになり、リピーターが増えて欲しい。島にお金を落としていただけるクーポン機能など検討も含め、情報コンテンツの提供にも協力していきたい」と話した。

 他施設も準備が整いしだい順次、供用開始される。