町内介護施設に補助金

町内の高齢者介護施設を代表、新型コロナ介護施設支援補助金(交付確約証)を受ける中原さん(左)=22日、天城町

天城町コロナ対策 町長や議員らで基金ねん出

 【徳之島】天城町長や教育長給与、同町議会議員ら報酬などからねん出した基金を活用した同町独自の「新型コロナウイルス感染症介護施設等支援事業補助金」の交付式が22日、同町役場であった。入所・利用者数の規模に応じ100万円を上限に、町内7事業所に計451万5000円を交付する。

 同町は町独自の新型コロナ感染症予防支援のため、昨年9月の町議会に町特別職(町長、教育長)らの給与減額(20%・3カ月間)条例案を提案。議会側(全14議員)も同率・同期間の報酬減額の条例案を発議しいずれも全会一致で可決。議会側はコロナ禍の各種研修・説明会・議員大会・要請活動など参加自粛で浮いた費用弁償(予算)も充当。今年3月、同補助金交付要綱を定めていた。

 同基金活用第1弾の対象は町内の特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホーム、生協在宅サービスセンターなど計7事業所。補助金額は、利用定員・職員合わせ50人以上の事業所に100万円、同未満は50万円。

 交付式には各事業所代表で特養ホーム「天寿園」同町松原)の中原博幸施設長が出席した。森田弘光町長は「お年寄りの生命、安心安全を守っている皆さまを支援。コロナは収束の気配がないが、介護施設の皆さまに敬意も表したい」と述べ交付確約書を手渡した。

 中原さん(63)はマスク不足下での通年着用や消毒の徹底、親族帰省世帯の職員の自宅待機(2週間)による人手不足などこの1年余の苦しみも吐露しつつ「高齢者を守るため、今後も持ちこまない・広げない感染防止に努めたい」とお礼を述べた。