危険空き家除却助成金の申請受付

「危険空き家等除却助成金」の申請に関するチラシ

助成金申請受付 今年度5件対象に実施予定
奄美市

 奄美市は今年度、倒壊の危険がある空き家の撤去費用の一部を支援する助成制度を実施する。昨年3月に策定した市の「空き家等対策計画」に基づく事業で、今月19日から「危険空き家等除却助成金」の交付申請受付を開始した。市が2019年度に実施した空き家実態調査では、老朽化などにより周囲に危険を及ぼす可能性がある空き家が383戸あることが分かっており、市は、解体費などを助成することで、危険空き家の除去を推進したい考えだ。

 除却助成金は、市の調査で危険空き家と判断された場合、市が家屋の撤去費用の三分の一(上限30万円)を助成するもの。空き家の所有者や相続人のほか、自治会など地元の組織代表者も対象となる。6月30日まで事前調査と審査申込を受け付けている。

 市は今年度予算に5軒分の計150万円の事業費を計上しており、申請内容などを調査、8月をめどに助成対象となる5件を決定する。

 市が19年度に実施した実態調査によると、市内の空き家1049戸のうち、36・5%に当たる383戸が老朽化による倒壊など周囲に危険を及ぼす恐れがあるという。地区別の内訳は、名瀬292戸、住用26戸、笠利65戸で、名瀬が8割近くを占めた。

 市は現在、実態調査を踏まえ、空き家の所在地や現状、所有者などの情報を一元管理できるデータベース化を進めており、所有者の特定や意向などを把握した上で、適正管理に向けた情報整理を行う。担当する市プロジェクト推進課は「助成金などを活用し、危険空き家の除却を進めるとともに、空き家の適正な管理に向けた情報の収集整理に努めたい」としている。

 危険空き家等除却助成金に関する問い合わせは同課(電話0997―69―3186)へ。