三反園氏が出馬表明会見

「現場の声を国政へ」
衆院選 鹿児島2区

 【鹿児島】この秋予定の衆院選に鹿児島2区から出馬の意向を表明していた前県知事の三反園訓氏(63)が16日、鹿児島市谷山中央の選挙事務所で会見=写真=。「2区に住む皆さんの現場の声を国政に届けたい。今だからできる。今しかない」と意気込みを語った。

 指宿市出身の三反園氏はテレビ朝日のキャスターなどを経て、16年の県知事選で初当選。鹿児島初の民間出身知事として1期4年間務めた。2期目を目指した昨年7月の県知事選では新人の塩田康一氏に敗れた。

 落選後は市内谷山地区を中心に連日辻立ちを続けた。「コロナ禍で苦しむ人たちから『何とかして欲しい』と切実な声を聞いた。緊急事態の今こそ政治の力が必要であり、リーダーシップを発揮できる政治家になりたい」と国政進出を目指すに至った経緯を述べた。

 無所属での出馬となるが、前回知事選では自民党の推薦を受けた。2区では自民党現職の金子万寿夫氏(74)も出馬予定。県連の森山裕会長から「自民現職が出る選挙区からの出馬は理解できない」など苦言を呈され「苦渋の選択、決断だった」と言う。「前向きな政策論争を重ねて、自民党支持者、保守系の人に支持してもらえるよう努力したい」と理解を求めた。

 具体的な政策としてはコロナ対策を筆頭に、知事時代に力を入れていた農業、観光による地域振興、高齢化対策、子育て支援などに力を入れていくという。奄美に関しては「知事時代27回訪れた第2の故郷」と考えており「世界自然遺産登録後の奄美の発展のために全力を尽くしたい」と語った。

 なお2区では、このほか共産党新人の松崎真琴氏(63)も立候補を予定している。