絶滅危惧種の「トウギョ」10匹、上城小へ贈る

トウギョの入った水槽を児童に手渡すファングル塾の大野徳起塾長(右)=知名町上城小学校=

上城小学校に贈られたトウギョ

「大事に育ててね」
知名町ファングル塾

 【沖永良部】知名町の地域おこし団体「ファングル塾」が18日、同町上城小学校に絶滅危惧種の淡水魚「トウギョ」(和名・タイワンキンギョ)を贈った。塾では、町内の全小中学校にトウギョを届ける予定。

 塾は同町瀬利覚字を中心に活動。2014年にビオトープを整備し、トウギョの繁殖活動を始めた。17年には、この活動が日本の豊かな自然や文化を伝えている取り組みだとして、日本ユネスコ協会連盟「プロジェクト未来遺産」に登録された。

 今回、17年に誕生した個体から4世代目にあたるオスとメス合計10匹を贈呈した。

 この日、大野塾長と塾メンバーの朝戸武勝さん(76)が学校を訪れ、全校児童17人の前でトウギョをお披露目。子ども達は水槽をのぞき込みながら「どっちがオスなの?」「どうやって卵を産むの?」などと質問していた。

 6年生の森碧美さん(11)は「初めて見た。こんなにきれいな魚が島にいたと知って驚いた」と笑顔。

 大野塾長は「昔は島にたくさん生息していたが、今は自然の中で見ることができなくなった。大事に育てて増やしてほしい」と話した。