28日は”土用丑の日“

団扇を仰ぎながら手際よくウナギを焼く雅士さん

名瀬の老舗店準備に余念なく

 28日は「土用の丑の日」。夏の暑さを乗り越えようと、ウナギ店が一段とにぎわう日だ。奄美群島内でウナギ料理を提供する店舗も準備に追われていた。明治13年創業の奄美市名瀬の「三昌亭」(松下一人士代表)では丑の日当日は、普段の5~6倍の客足になるとあって、前日の27日、昼の休憩時間を使って500匹のウナギをさばき、準備に余念がない。

 今年は台風6号の影響を受け、船便の予定が急きょ空路での仕入れとなった。24日に120㌔、27日に80㌔が届いた。四代目松下さんは「明日は特別な日、当日は予約のみで満杯になる見込み。生きたウナギを仕入れ、炭火で焼くので、出せる量が決まってくる。500食で限界」と話した。当日は焼き場も3カ所に増やして対応する。

 三昌亭では大隅産の国産ウナギを使用、たれも4種類のしょうゆを使うというこだわりで、そのうちの3種類はメーカーに依頼し、同店専用に作らせているほどだ。この日は、息子の雅士さん(39)と娘のさやかさん(36)と3人で翌日の準備に追われていた。さばいて、白焼きにし、モノによっては蒸すという。ウナギの状態をみて蒸すか、蒸さないかを決めるという長の経験で判断する。

 その日はウナギ料理のみに対応、1900円のうな丼~4000円のセットのうな重まで(すべて税別)。持ち帰りのかばやき、うな重などは当日でも対応している。