祝世界自然遺産登録「私はこう思う!」

100人インタビュー第2弾
「島の良さ守る決意を」「自然破壊が心配」「もっと重要性知って」「来島者の移住期待」

 「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の世界自然遺産登録を、地元住民や出身者、一般の人たちはどう感じたのか、これからどうなったらいいと思っているのか、100人インタビューの第2弾。21人目からスタート!

<21>本多寿賀子さん(60・主婦)=神奈川県(奄美市出身)=喜んでいる場合じゃない。ごみ・ごみ・ごみ。谷に捨てている。分別の仕方が甘い。罪悪感がない。民度の低さで登録取り消されるよ。

<22>ジェス・ジェームスさん(30・英語教師)=奄美市笠利町(南アフリカ共和国)=世界自然遺産登録はいいことかも。ナイトツアーでアマミノクロウサギを見た。かわいかった。大事にしていかないと。

<23>渡陽子さん(40代・団体職員)=奄美市名瀬=登録に向けてがんばってきたのを側で見てきたので実現して良かった。これからの課題も見えてきたとも思う。島民、島外まとまって、島の良さを守る決意をしていこう。

<24>豊村祐一さん(65・天城町三京集落区長)自然保護活動で島民の意識も高まり、世界に認められて誇りに思う。一面、不安もあり、世界自然遺産を守るスタートラインと捉えたい。

<25>50代女性(パート)=瀬戸内町阿木名=いい面と悪い面がある。いい面は世界中の人に奄美が知られること。悪い面は、観光客が増えることによって、自然が破壊されないか心配。

<26>前川順英さん(62・自営業)=奄美市名瀬、奄美沖縄県人会長、沖縄2世=奄美を盛り上げる、景気回復のための1番の朗報。来年は沖縄の日本復帰50周年の節目。県人会としても民間交流したい。

<27>上原照之さん(86・水産会社役員)=奄美市名瀬、沖縄2世=奄美、沖縄へ自由に行けない時代もあった。長年の夢がかない喜ばしい。自然を壊さず守っていくことが大事。観光客には奄美のよさを知り、満喫してほしい。

<28>上原幸三郎さん(65・NPO法人職員)=奄美市名瀬、沖縄1世=「兄弟島」が一緒に登録となり喜ばしい。登録が目的ではなく、これからが出発。守るべき所と開発すべき所の線引きを。奄美・沖縄の文化交流を。

<29>竹原涼子さん(40代)=鹿児島県(夫の勤務先が宇検村)=登録は始まりだと思うので、これをどう持続させるかは(住民の)みなさんの努力があってのことなのだと思う。宇検村に来島して、子どもたちが生きものの名前をたくさん知っていることに驚いた。野生生物と人が、お互い無理をすることなく暮らすことが大事。

<30>金丸弓月さん(56・主婦)=神奈川県=ネットで何でもわかるから充分、と言う子どもに、地球上で唯一無二の奄美の自然に触れさせ、リアルが持つ力を味わわせたい。

<31>丸田卯禮男さん(81)=奄美市名瀬=奄美は素晴らしいなあ、と住んでいると感じないが…。アマミノクロウサギなど奄美と徳之島にしかいない。クロウサギをずっと撮影し続けてきた浜田太さんはすごい。故郷の奄美を大事にしていかなければ、と改めて感じている。

<32>牧章吾さん(61・会社員)=大阪府高槻市(加計呂麻島秋徳出身)=奄美の名前が世界中に広がるのはいいこと。これで沖縄との違いを知ってもらえそう。自然は壊してほしくないなあ。

<33>馬場史佳さん(17・高校生)=奄美市名瀬=世界自然遺産になって生きものを守れるのはすごくうれしい。地域の自然を守る地元民が希少種などにあまり気づいていないので、もっと重要性を知れば意識も高まるかと思う。

<34>是枝純一さん(72・徳之島町柑橘生産組合長)=徳之島町亀津=世界に誇る希少動植物をきっちりと守っていくことが大事。その世界自然遺産の島特産のタンカンも大いにPRしていきたい。

<35>40代女性(パート)=瀬戸内町古仁屋=これ以上コロナが増えないことを望む。内地の人が島にお金を落としていくのはいいけど、年寄りしかいない小さな島に人が増えるのは怖い。心配だ。

<36>久林昌平さん(39・教諭)=宇検村田検=
非常に誇りに思う。こんな貴重な場所に家族で暮らし、奄美大島について学べるのはありがたい。

<37>息子の煌明さん(10・小学生)登録されてすごいと思った。野生動物が事故にあわないように守っていきたい。

<38>國副平剛さん(45・会社員)=大和村名音=観光客が増えて奄美の自然を見に来ると思うが、来島者が集落等を巡り、リピーターとなり、移住したいと思ってくれたらうれしい。

<39>福安喜さん(65・柔道整復師)=東京都(徳之島町出身)=大歓迎だが、外来種対策などの教育ができているか不安。訪問者にとっても地元の人にとっても課題でしょうね。

<40>佐藤一美さん(51)=島根県=よかった!の一方で、世界からたくさんの人が訪れると、自然破壊の可能性が出てきて、そのマネジメントが難しいと思った。