東京中野に「奄美ふくらしゃ」オープン

参加者を奄美の心でもてなした郷土にちなんだ料理

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奄美への熱い思いを語る「奄美ふくらしゃ」オーナー・岩倉悦雄さん

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「奄美ふくらしゃ」を応援する多くの参加者たち

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オープンを記念して奄美民謡を披露する、牧岡奈美さん

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サンタの衣装で熱唱、参加者に歌のプレゼントをする竿田美也子さん

「大好きな奄美発信したい」
食べ物やイベント通して

 【東京】「奄美の風を受けて、奄美の味を堪能して!」。東京・中野区に23日、奄美の食べ物やイベントを発信する「奄美ふくらしゃ」が開設、そのオープンを記念したイベントが多くの関係者を集め、にぎやかに開催された。

 「奄美ふくらしゃ」のオーナーは、東京在住の岩倉悦雄さん。「奄美には全く縁はありませんでしたが7、8年前に『ほこらしゃ』という奄美料理店の形屋篤子さんに出会ったことが、きっかけで奄美の魅力にはまってしまい」何度も奄美を訪れた。マイクロホン、ヘッドホンの輸出などの仕事で40年間勤め上げた会社を昨年定年退職した岩倉さんだが、その頃、がんや心臓病に。同時に多くの奄美の人たちと知り合うことになった。「年金をもらってただ暮らしていくのが嫌で、何かをやりたいと思うようになり、それなら大好きな奄美のことを発信したい」と、決意した。

 店は、いす席で25、6人ほどが入れるスペース。ガラス張りで外からも中の様子がうかがえる。岩倉さんは、たくさんのお祝いの花を前に「奄美の野菜などの販売のほかに、三味線教室をやったり、レインボータウンFMの収録などにも活用していければ」。そう奄美への熱い気持ちを語った。開設に関わったビジネスプロデューサーの友野秀樹さんは、「奄美は自然や人に恵まれた素晴らしい所だが、認知度はまだ低い。ぜひ、奄美を知らない東京の人を連れてきてほしい」と出席者に呼び掛けていた。

 この日は、パパイア漬けやタラのかしゃ包みなど奄美の料理が用意され、「島の宝」「加那」「珊瑚」「えらぶ」など黒糖焼酎も振る舞われた。また、喜界島出身の唄者・牧岡奈美さん、沖永良部2世のシンガーソングライター・竿田美也子さんがお祝いに歌を披露。奄美の新しい情報発信スポットのオープンに花を添 えていた。店内には12面立体スピーカーや大画面4Kテレビが設置され、奄美を五感で体験できる。

 「ふくらしゃ」とは、幸せ、うれしいといった意味がある。店は午前10時から午後10時まで。「当面は休みなし」(岩倉さん)だという。場所は、中野区新井5―5―15 パレドール中野1階。最寄駅は西武新宿線・新井薬師前。℡03・5942・7155