彫刻制作通して創造性

神戸さんに教わりながら作品を作る子どもたち

田検小に彫刻家の神戸さん招く

 

 宇検村の田検小学校(平島勝彦校長、全校児童50人)は28日、彫刻家の神戸峰男さんを講師に招き、粘土を使った彫刻を作成する授業を開いた。子どもたちは自由な発想で粘土をこね、生き物や食べ物など様々な作品を作り上げた。

 同授業は文化庁が推進する「文化芸術による子供の育成事業 子供・夢・アート・アカデミー」の一環で行われたもの。子どもたちに質の高い文化芸術を鑑賞、体験させることで豊かな想像力や思考力を養う目的がある。

 作業前に神戸さんから子どもたちに彫刻の歴史や種類、作り方の説明があった。神戸さんは「粘土を触って、握っているうちに作りたいものが見えてくる。自由な発想で好きなものを作るように」と指示した。

 子どもたちはホットドッグやシュモクザメ、ハブ、人など思い思いの彫刻を制作。丸めた新聞紙に粘土を張り付けて大きくする方法や、不安定な物には針金を通すことなど神戸さんから学んだ技術を応用して生かす姿も見られた。

 この日、鳥の彫刻を制作した5年生の山下陽日喜=ひびき=くん(11)は「ワシのような鳥をイメージし、羽が折れないように針金を入れた。小学校に入ってから粘土に触れる機会がなかったので懐かしいと感じた」と語った。

 子どもたちの制作する様子を見た神戸さんは「子どもたちが素直で疑問や相談をすぐに伝えてくれた。作りたい作品を作ることで、人と違うことをすることを恐れなくても良いと学んでほしい」と語った。