徳之島町生涯学習推進大会・フェア

公民館講座生の成果発表や徳久正氏(円内)の講演も=21日、徳之島町生涯学習センター

「楽観的に考え積極的に行動を」

 

徳久氏講演、舞台発表や作品展示

 

 【徳之島】2017年度徳之島町生涯学習推進大会・生涯学習フェア(町・町教委主催)は21日、町生涯学習センターであった。社会教育功労者を表彰し公民館講座修了者に修了証書を授与。最高検察庁元検事で弁護士の徳久正氏(64)=同町井之川出身=が演題「すばらしきかな、わが徳之島」で講演。舞台発表と作品展示があった。

 同町の今年度公民館講座は計24教室、延べ受講者数414人、修了者189人(皆勤者賞56人)だった。「手話」講座生らのオープニングステージで開会し、社会教育功労者▽亀津浜踊り保存会・新田武男会長(75)▽井之川夏目踊り保存会・保和廣会長(69)の2氏を表彰。講座修了生代表の宮本美穂子さん(写真講座)に修了証書と皆勤賞を授与した。

 高岡秀規町長と秋武喜一郎教育長はあいさつで「学ぶことが生き甲斐につながる」「子どもたちは昔の学士村の遺伝子を持つのにその力が発揮されてない。ICT活用など、伸ばす環境づくりも大事」などと強調した。

 徳久氏(徳之島高・中央大卒)は、講演の冒頭「私の物の考え方の原点には徳之島が。島を離れて初めて分かる」。司法試験合格までの苦難の道程と信念を回顧し「失敗した時にどう思うかで、その後の人生が変わる。失敗は一つの経験と捉えることが大事」。スティーブ・ジョブスやビル・ゲイツが生まれた米・シリコンバレーにも「失敗の言葉はない。失敗は将来に向けての学習とした」。大河ドラマ「西郷どん」原作者の林真理子氏は就活時の不採用通知約40通をリボンで結んで〝宝もの〟にしたことも紹介。

 同島出身者である自らの性格と体験談に基づき、「人生は心の置き所のスタンスで知力・運命さえ変わってくる。強い心を持っていつも楽観的に考え積極的に行動。名誉や地域だけでなく、自分が今〝ここにある〟ことに感謝して最大限の努力を」などと強調。ふるさとにエールを送った。