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東京で伊仙町シンポジウム

東京で伊仙町シンポジウム

伊仙町シンポ
会場いっぱいの参加者を集めて行われた「伊仙町生涯活躍のまちシンポジウムⅰn東京」でパネリストたち=千代田区の全国町村会館大ホールで=

「地方創生のろし伊仙から」

アクティブシニアで若者呼ぶ〝逆転発想〟提案も

 【東京】「伊仙町が、いよいよ東京へ上陸した」――。27日、東京・千代田区の全国町村会館大ホールで「伊仙町生涯活躍のまちシンポジウム東京」が開催された。同町にゆかりのある人や関心を持つ若い世代から年配層まで会場いっぱいの300人が参加、熱心に講演などに聞き入っていた。一町村のシンポジウムとあって中央政界も注目。河村建夫衆院議員や石破茂地方創生担当大臣も急きょかけつけ伊仙町の取り組みを評価した。

 最初に大久保明町長が主催者として登場。伊仙町は長寿世界一、合計特殊出生率日本一の町ということを引き合いに「温暖な気候、闘牛などの文化に加え長寿と出生率の高さは、天から与えられた宝だと思っている。それを全国に発信しなければいけない」と話した。医師でもある町長は、町内の高齢者の意見を聞き回った結果「子どもたちのために自分たちの(高齢者手当などの)お金を使ってほしい」との声が多く寄せられたとのエピソードを披露。今回のような離島の一町村によるシンポジウムは異例だけに「閉塞感のある時代にこそ、こうした突破口を見いださなければいけない。地方創生ののろしをあげ、推進役になり、燎原の火のごとく全国の市町村に燃え広がるようにボトムアップでやっていきたい。全国の市町村の力になりたいとの夢を持っている。現実を夢に近づけていくのが政治家のやるべきことだ」と力強く意義を語った。                  

 その後、解剖学者で東京大学名誉教授、大正大学客員教授の養老孟司さんが登壇。「現代版参勤交代の復活と奄美・伊仙町」をテーマに基調講演を行った。
「人は生きていく上で、においなど判別する感覚が必要で、それを全て筋肉の動きで受け止めている。全部止めてしまうと、返事すらできなくなるほど感覚は大切だ。たとえば赤い字で”青”と書きこれは何ですかと聞いた場合、大人は青と答えるのに対して、絶対音感を持つ感覚の優れた子どもは、赤と答えるはずです」。白板を使いマジックで説明。

 また、人間が作り上げた最先端のロケットに乗って地球を飛び出し、人間が作れない地球を見て宇宙飛行士の考えが変わったとの例を挙げ「理屈では説明はつかないが、田舎は感覚の世界だ。自分を変えるのは田舎で暮らすこと。月に2、3日でいいから田舎暮らしをしてほしい。暮らしたらどうなるかとよく問われる。だがそれ は愚問。だって結婚したらどうなるか、その答えを出して結婚はしませんよね」と柔和な表情で話し、会場の笑いを誘っていた。

 続いて、三菱総合研究所の松田智生さんが、「新しい人の流れをつくる~生涯活躍のまち~」として講演。生涯活躍の活躍のまち(CCRC)を構築するためには、アクティブシニアで若者を呼ぶ。介護にさせないことでもうける〝逆転の発想〟や、シニアが家庭教師や観光の担い手となることなどが不可欠と解説。「シニアが移住した場合には、伊仙町は農産品の販売開拓のプチ就労してもらうなど、あえてハードルを上げたり、移住者が家を建てるなら補助を出すなどするべきだ」と述べるとともに、現在の住民に対して雇用などの必要性も訴えた。

 後半のパネルディスカッションでは、屋久島環境文化財団理事長で鹿児島大学客員教授の小野寺浩氏、Iターン代表者の萩原洋一氏も加わって伊仙町のこれからについて討論。萩原氏は「電話とFAXのやりとりをしている状況。これをビジネスチャンスにしてほしい。徳之島をテクノシマへ」と提言。さらに「大きなことでなくていいから、伊仙町に来てみて、何ができるだろうかと感じることが大事と来島も勧めた。

 また、小野寺氏は「もっと、お土産を工夫してほしい。段ボールでもらっても困る」と会場を沸かせ、農産物とレストランをつなぐアクティブシニアの必要性を訴えた。

 会場に来ていた芝浦工業大学の学生、瀧隆太朗君たちは、徳之島に数回わたり島の体験プログラムなどを作成する研究プロジェクトを推進しているが、「伊仙町で日本版のCCRCを進めてやっていくとしたらすごいことですよ」と目を輝かせて話した。

 この日の参加者全員には、伊仙町の名産品であるサトウキビ100%の純黒糖と、じゃがいも「春一番」が同じく名産のタンカンの色を思わせるオレンジ色の紙袋で用意された。参加者は思わぬプレゼントに顔をほころばせていた。

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