観光物産協・旅行説明会

奄美群島旅行説明会の個別商談会の様子

沖永良部島で作られているキクラゲと卵の炒め物やイノシシ・ヤギ肉などを使った料理が並ぶ

「奄美でもぜひ作ってほしいとの声が参加者から出ています」と山本勉総料理長に話す松元総括リーダー

「素材いっぱいある」
島の食材での料理に舌鼓

【東京】「来春決定!奄美群島国立公園指定」と銘打った旅行説明会・個別相談会とランチタイムミーティングが、奄美群島観光物産協会(朝山毅ぐーんと奄美代表理事)主催で27日、都市センターホテルで開かれた。都内の旅行会社等から43人が参加、各島々のシマコーディネーターによるパワーポイントや動画によるプレゼンテーションに耳を傾けていた。また、この日は都市センターホテルの山本勉総料理長により島のヤギなどの食材を使用した料理が振る舞われ、参加者たちは一様に「おいしい」と舌鼓を打った。

この企画は「奄美・琉球」の世界自然遺産登録に向けての取り組みの一環。奄美群島の観光・人・自然等の魅力を紹介し、東京から奄美群島へ向けての旅行商品企画の参考にしてほしいと開いたもの。

すでに福岡でも開かれたこともあり、各島々のシマコーディネーターが熱い思いをプレゼン。喜界島観光物産協会の東亮輔事務局長は、富山県出身で9年間、喜界島で勤務し、今年、故郷の富山に戻るが「こころにのこるコンパクトアイランド」と喜界島をたとえ、黒いダイヤの黒糖、道端に干している白ゴマの道をセサミストリートと紹介、城久遺跡群は東京ドームの3個分に120人が従事して大宰府との関係のある遺物が出土していると詳しくPRしていた。

個別相談会に参加したJTBサン&サン事業部企画二課の遠藤友美さんは、「奄美は沖縄のリゾートと違って人工的でない自然の感じがいい。都会の人にそういうところを感じてほしい」と商品企画を検討、喜界島については「何もないところがのびのびしている感じでいい」と再訪を希望した。

また、母親が古仁屋出身で奄美二世の日本旅行赤い風船東日本事業部の林志和=しより=さんは「島の商品企画は、本社は手付かずなので、夏に向けて個人のセットツアーを考えたい。素材はいっぱいある」と意欲をみせた。

商談会の後は島の食材や黒糖焼酎でのランチタイムが設けられ、クロマグロ刺身、キクラゲと卵の炒め物、イノシシ肉の鍋、イノシシ肉の角煮野菜添え、ヤギ肉の煮込みナヴァラン風、ヤギ肉のローストパセリパン粉焼き、ソデイカのソーセイジなど、目新しい料理が並んだ。

同協会の松元英雄総括リーダーは「これはいずれも『奄美でも作ってほしい』との声が殺到しています」と紹介。フランス料理風にヤギ肉をアレンジした山本総料理長は、都会でヤギを料理したことがなかったとのことで、ラムや小羊アニョの料理をイメージ。ヤギ肉の部位によっては焼くと硬くなってしまうことや、香辛料をたっぷり使って圧力鍋で煮込んで獣臭さを消したと苦心したことを話した。

デザートにはバニラアイスにゴマ油をたらしたり、すりゴマをふりかけたり新しい食べ方が紹介された。