口永良部島の児童とテレビ電話で交流

テレビ電話で地元の特徴などを発表し合った児童ら=和泊町=

地元の特徴発表し合う 新聞作りテーマ考える
和泊町・大城小

 【沖永良部】新聞作りを通して地域の自然文化について考える「うみやまかわ新聞」の制作に取り組んでいる和泊町立大城小学校(園田あけみ校長)の6年生10人が29日、口永良部島の屋久島町立金岳小学校(全校児童4人)の児童3人とテレビ電話を使い交流授業を行った。子ども達は、地元の特徴を発表し合いながら、これから取材していくテーマについて考えた。

 「うみやまかわ新聞」の制作は、離島経済新聞社と日本財団による共同事業。今年度は、大城小と金岳小を含む全15地域の児童が参加し、1地域に付き1紙面を担当する。

 6月から始まった新聞作りは、この日で3回目。両校の児童は、前回までにまとめた地域の海・山・川の特徴や調査したいことを発表した。

 大城小の子ども達は「満潮時にウミガメが浅い場所の海藻を食べにくるが、どのような生活をしているのか調べたい」「琉球や他の島々と貿易をした『与和の浜』の名前の由来を知りたい」「沖永良部にだけ生息しているトウギョは、1回の産卵で何匹生まれるのか」など。

 金岳小の児童は、島で獲れる魚や川にいる動物を調査対象として挙げたほか、昨年6月に噴火した新岳について「噴火警戒レベルが3に下がったが、1日1度は地震が起きている。昔からの噴火の回数を調べたい」と述べた。

 最後に、取材テーマについてグループワークを行い「全ての人に今と昔の沖永良部の良さを伝えよう」(大城小)、「自然と共に生きる口永良部島」(金岳小)と発表した。

 大城小6年の松下直飛さん(12)は「毎日1回以上地震が起きていることに驚いた。調べるテーマがしぼれてきたので、これからの新聞作りが楽しみ」と話した。